【2024インターハイ】東山:瀬川の支配力とエース不在の間にステップしたチームメイトの貢献が決め手となって成し遂げた全国制覇
「一番成長したなと思えるのが凪で、僕が海外行っている時や(代表の)デベロップメントキャンプに行っている間、本当にチームを支えてくれたのは凪とキャプテンの(松島)慎弥だと思っていて、その2人は僕がいない間に成長したと思います」
東山にとっては5度目の決勝進出でようやく成し遂げた全国制覇。試合終了のブザーが鳴った直後、大澤コーチは感情を抑えきれず、目から涙が溢れた。その理由の一つが、インターハイ直前の8月1日、大澤コーチにとって恩師の田中幸信氏が急逝していたからだ。
「何度も何度も(決勝を)経験して、乗り越えなくてはいけないところで選手たちよりも僕が気負っていました。今回は負けられない理由が僕にできたんです。8月1日に田中先生、僕の恩師が亡くなって。そういった状態で(インターハイに)来ていて、だからもう覚悟は決まった。今回は負けられないので、悩むことも、気負うこともまったくないです」
そんな指揮官に対し、選手たちはビッグゲームでステップアップし、最高の結果を出した。と同時に、東山が瀬川のワンマンチームではないことを証明したと言える。
文:青木崇
青木 崇