「姉妹?って言われたり(笑)」 竹本梨奈が“夢ちゃん”の初キャディで学んだこと【マイナビ ネクストヒロインツアー】
<マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー第10戦みちのくコカ・コーラレディース 事前情報◇25日◇メープルCC(岩手県)◇6328ヤード・パー72> 似ている? 竹本里奈と政田夢乃【写真】 竹本梨奈は5月以来の、ツアー外競技マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー出場。「いまのゴルフの調子はまあまあ良いです。スイングを変えたりはせずに継続。苦手なところを重点的にやったり、調整という形でやっています」。昨年14位に入った大会で、2021年以来の優勝を目指す。 6回目の挑戦だったプロテストは1次予選で敗退、8月には韓国ツアーのインターナショナルQTに挑戦し51位で終えた。そんなとき、ある同級生から声がかけられた。「夢ちゃんにキャディを頼まれました」。“夢ちゃん”とは、昨年のプロテストに合格してマイナビネクストヒロインツアーを卒業し、ルーキーとして戦う政田夢乃だ。 友達のお願いを快諾し、竹本は「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」でその大役を務めた。「キャディは初めてでした。なにも分からない状態でチャレンジでしたけれど、夢ちゃんが上手でした。いい選手のいいプレーが見られて、すごく勉強になりました」。ツアーで真剣勝負をする友達の姿に目を見張っただけではなく、同組選手のプレーにも心を打たれた。 最終日は“裏街道”からのスタートだったが、政田は竹田麗央と岩井千怜と同組だった。「ずば抜けてショット力がすごかったです。パターも本当に上手でした」。今季6勝のメルセデス・ランキング1位を走る21歳と、今季2勝を挙げ海外挑戦も明言した22歳。いまの女子プロゴルフ界を引っ張るトップ選手を目の前に、学ぶものばかりだった。「よくツアーを観に行くけれど、ギャラリーのときとキャディのときでは違う。そのときの状況もよりわかるし、選手のすごさが生で感じられました」。 そしてこんな反響もあった。ジュニア時代から交流があり、マイナビネクストヒロインを通して急接近したふたり。「会場ではいっぱい声をかけてもらえました。選手の関係者とかファンの方とか、100人近くに『姉妹?』って言われたりもして。夢ちゃんに間違えられることもありました(笑)」。ツアーで選手に届く声援をロープ内で感じ、それはこれからの「モチベーション」にもなる。 「今年こそ残りの試合で優勝して、来年に向けて、前向きな気持ちでオフシーズンに入れるようにしたいですね」。さらに使用するキャロウェイのボール『クロムツアーX』も久しぶりの勝利に向けて後押ししてくれる存在だという。「打感がすごく良いので、パターやアプローチの感覚がよくなりました。風でも直進性があると思います」。 21年に優勝を手にしてから3年が経つ。レギュラーツアーにキャディとして出た、貴重な経験を学びだけで終わらせるつもりはない。(文・笠井あかり) ※マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー(共催:株式会社マイナビ、株式会社ALBA、株式会社ALBA TV)は「将来有望な若手女子ゴルファーに真剣勝負の機会を提供して大きく羽ばたいてもらいたい」という思いから2019年に開始。24年は14試合が予定。出場選手はポイントランキング、前回大会成績上位者、主催者推薦、ファン投票などにより決められる。