第２セッションのイ・ヒョヨン国立外交院教授。キム・ジョンホ記者

韓国国立外交院国際通商経済安保研究部のイ・ヒョヨン教授は２３日、「米大統領選挙と世界的経済秩序再編」を主題に開かれた２０２４中央フォーラムの第２セッションで、米大統領選挙で民主党のハリス副大統領が当選しようが、共和党のトランプ前大統領が当選しようが、程度が違うだけで保護貿易主義を強化する方向で政策を展開するとの見方を示した。イ教授は「既存の自由貿易主義と世界化は米国の利益を侵害してきたという認識をするようになったもの。米国優先主義に基づいた保護貿易主義などの通商政策を持続するだろう」と予想した。イ教授は米大統領選挙後の国際通商秩序を「各自図生の時代」と規定した。高麗（コリョ）大学経済学科のキム・ジニル教授はトランプ前大統領が当選する場合、金利引き下げを推進するものと予想した。米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）がトランプ氏の圧力に屈服する可能性は５０％だと予想した。最近の米国の金利見通しと関連してキム教授は「米国の強い経済成長と高い物価上昇が続くことで金利引き下げに対する期待も後退する様相」と診断した。 韓国の輸出を牽引する半導体と自動車分野に対する分析も出てきた。 韓国産業研究院のキム・ヤンペン専門研究員は「米国の半導体産業で『アメリカ・ファースト』はこれ以上陣営の論理ではなく政策の羅針盤だ」と診断した。続けて「だれが大統領に当選したとしても『米国中心の半導体供給網再編』『対中統制への韓国企業の参加強要』の基調を維持するだろう」と予想した。彼は「韓国の半導体産業生態系を強化して中国の追撃に対応し、技術競争力を圧倒的な水準に引き上げなければならない」と助言した。 韓国自動車融合技術院のイ・ハング院長は未来モビリティ産業の覇権競争が激しくなる状況に備えなければならないと話した。彼は「ハリス副大統領が当選すれば中長期的にはバッテリーや半導体だけでなく先端自動車までも米国で生産しようとするだろう」と予想する。続けて「トランプ前大統領が当選すれば保護貿易主義を強化するとみられ、韓国が競争優位を確保した電気自動車への補助金も支給しない可能性が大きい」と付け加えた。