五輪3連覇を目指したブラジル、南米予選敗退で組織の大改革へ
連盟は組織の大改革に着手
2023年にバスコダガマからチェルシーに移籍したMFアンドレイ・サントスは、チェルシーの方針により、積極的に年代別代表に送り出されてきた。昨年のU-20南米選手権とU-20W杯を戦い、親善試合にも出場し、多くの試合でチームキャプテンを務めるなど、常にチームの主力の1人だった。五輪に賭ける思いと責任感も一際大きかった。その彼は、アルゼンチン戦に敗れた後、こう語った。 「今は気持ちを立て直し、何を間違えたのかを振り返り、前に歩み続けることだ。だけど、とても悲しいよ。僕らのチームはすごく強かったのに。五輪出場枠を獲得するためにすべての準備をし、頑張ってきたのに。そして、金メダルを獲得したいと、そこにすべてを注いでいたのに」 ラモンは接戦となった最後のアルゼンチン戦について「我々は試合をコントロールしていたし、いくつかの最高のチャンスを作れた。でも、選手たちにも言っていたとおり、1つの細かいところで、1つのプレーで試合が決まる。それで、相手がゴールを決めるためのクロスを出すチャンスを与えてしまった」と振り返った。そして、大会についてはこう締めくくった。 「目標を達成できず、この大会をとても悲しい気持ちで去ることになった。我々はいつでも自分たちの責任を分かっていた。それに、全チームが均衡する中でパリ五輪の2つの出場枠を目指すのだから、とても厳しい大会になることも、我々が戦った過去の他の大会の経験で分かっていた。これまでは、最後は幸せに終わったが、今回はそうすることができなかった。もちろん苦しくてつらいことだが、選手たちは顔を上げなくてはならない。彼らは若く、これからもブラジルに多くの喜びをもたらすことができる世代なのだから」 国内主要メディアの報道では、ブラジルサッカー連盟は大規模な組織改革の準備を進めていて、ここ1週間の間に、何らかの発表が行われるはずとのことだ。A代表にドリバウ・ジュニオール新監督が就任し、組織作りをしているのと合わせ、男子年代別代表人事にも着手する。ラモン監督の解任、U-17のフィリッピ・レアウ監督の辞任、またU-15代表ドゥドゥ監督の去就まで検討されている。さらに、これまでU-17とU-20のワールドカップ優勝、五輪金メダルを始め14のタイトルに導いたブランコも解任される可能性が高い。一つのサイクルが終わりと始まりを告げる。