ECB利下げ、成長促す水準まで継続する必要の公算大-仏中銀総裁
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのビルロワドガロー・フランス中銀総裁は、ECBは景気をこれ以上締め付ける必要はなく、むしろ経済成長を促す水準まで金利を引き下げる必要があるとの見方を示した。
ビルロワドガロー氏は28日、パリでの講演で、金利がどこで落ち着くかを判断するのは時期尚早だが、生産の重しではなくなるまで引き下げる余地は「まだ十分に」あると述べた。さらに、12月の追加利下げはほぼ確実で、当局者は今後数カ月にわたる利下げのペースや規模についてあらゆる選択肢を残しておくべきだとした。
「近い将来、インフレ率2%を維持できるであろうことに加え、今なお欧州の成長見通しが低迷していることから、金融政策を景気抑制的で据え置く理由は私には見当たらない」と述べ、「成長がなお低迷し、インフレ率が目標を下回るリスクがある場合」にはさらに踏み込んだ措置も選択肢になり得るとも述べた。
投資家やエコノミストは、年内最後となる来月の会合でECBが4回目の利下げを行うと広く予想している。市場では0.25ポイント利下げが有力視されているが、経済指標の弱さを背景に0.5ポイント利下げに踏み切るとの見方もわずかにある。
ビルロワドガロー氏は「現段階では、12月12日に利下げする理由はいくらでもある」と述べ、「引き下げの規模については、入手するデータや経済予測、リスク評価に応じて選択性を残しておく必要がある」と続けた。
原題:ECB May Need to Cut Rates to Stimulative Levels, Villeroy Says
(抜粋)
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William Horobin, Alexander Weber