【MotoGP】マルケスの来季をめぐり揺れるライダー市場。本人は「グレシーニ契約時からこれを期待していた」と余裕見せる
MotoGP第7戦イタリアGPのレースウィークは、ドゥカティのファクトリーチームのシートを巡る争いが非常に注目を集めている。渦中の人物のひとりであるマルク・マルケスだが、彼はライダー市場が激しく揺さぶられている現状は自らが期待していたものだと語った。 【動画】MotoGP2024 第6戦カタルニアGPハイライト マルケスは昨年限りでホンダを離脱すると、ドゥカティ陣営のグレシーニへと1年契約で加入。全く異なるドゥカティのマシンに適応できるのか注目が集まったが、マルケスはあっさりと適応していき、フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)やホルヘ・マルティン(プラマック)といった同陣営のトップライダーと優勝争いを繰り広げるようになった。 そしてファクトリーチームの昇格候補にも挙げられるようになったマルケスだったが、イタリアGPのスタートを前に、マルティンの昇格が決まったという報道が広まった。 ファクトリーチーム昇格という自らの望みが絶たれたマルケスは、サテライトチームであるプラマックへの移籍は「選択肢ではない」と語り、ドゥカティ陣営に残る選択肢はグレシーニでファクトリーマシンを走らせるか、ファクトリー昇格のふたつにひとつだと主張している。 しかしプラマックは来季以降も自チームがドゥカティのファクトリーマシンを独占的に使用する状況にあると主張。マルケスの望みが叶わない可能性が出てきてしまうなど、混乱状態にある。 一方で8度のMotoGP王者であるマルケスほどのライダーを他メーカーが放っておくはずもなく、KTMが既にオファーを提示していると見られている。マルケスとしても2025年に向けてどの選択肢をとるのか、分岐点に立っていると言えるだろう。 結局、マルケスは2年連続でライダー市場の混乱と憶測を呼ぶ中心人物となっているが、選択肢が生まれている今の状況は、昨年グレシーニとの1年契約を決めた時に望んでいたものだったと語った。 「いや、僕はこれを期待していたんだ」 ライダー市場の状況がより単純なモノになることを望んでいるかと聞かれたマルケスは、そう答えた。 「昨年、僕がグレシーニと1年契約を結んだのは、移籍を決めた時に自分自身を信じていて、自分にあるポテンシャルを信じていたからだ」 「自らのポテンシャルを、そして速さを示せば選択肢が生まれてくる。幸運なことに、僕には様々な選択肢があるんだ」 「でももちろん、僕にも優先順位がある。そのことを知っている人達は、僕がどうすれば快適に感じるのか、そして僕の優先事項は何かを知っているんだ」 なおマルケスが移籍を拒んだプラマックだが、マルティンは昨年も自らと共にチームタイトルを獲得し、今シーズンも好調で証明し続けていることから「世界最高のチーム」だと言及した。 そのため、マルケスの移籍拒否に対して、何も証明する必要はないという態度をマルティンはとった。 「これ以上言うべきことはないよ。昨年、プラマックは世界最高のチームで、チームランキングでは1位だったんだ」と、マルティンは語る。 「それが全てだ。今、プラマックはMotoGPで最高のチームなんだ」
Lewis Duncan, Oriol Puigdemont