【宝塚記念】ドウデュースは芝コースで貫録追い 友道師「皆さんの期待に応えられるように」
中央競馬の上半期を締めくくるグランプリ・宝塚記念の水曜追い切りが19日、滋賀県の栗東トレーニングセンターで行われた。ファン投票で歴代最多の23万8367票を獲得したドウデュース(栗東・友道康夫厩舎、牡5歳)は、芝コースで併せ馬。貫禄十分に併入し、サンスポ調教評価は『S』を獲得した。 【写真】滞在中の函館競馬場で記者会見に臨む武豊騎手 余力残しでも、これで十分。ピカピカの毛ヅヤを輝かせて、ドウデュースが走る気にあふれた最終追い切りを披露した。見届けた友道調教師も、満足げに切り出した。 「『前の馬を目標にして抜かない』という指示でしたが、助手がうまく乗ってくれました。落ち着きも出てきましたし、貫禄も出てきました」 1週前に栗東CWコースで速い時計を出して、当週はポリトラックコースでサラッというのがパターンだが、この日は芝コースへ。「前日(18日)の雨を考慮して。ポリトラックかで悩んだけど、(速い)時計を出したくなかったから」とカルデア(3歳未勝利)を追走してスタートした。 馬なりで追いつくと、直線では持ったままグイグイ加速。余力を残してラスト1ハロン11秒7(6ハロン82秒0)を計時して併入した。武豊騎手が函館から戻ってきて騎乗した12日の1週前追い切りは、栗東CWコースで6ハロン79秒8─10秒8という猛時計をマーク。併せた2頭をぶっちぎり、歴戦の主戦を「何も言うことがない」と満足させていた。当週の動きも申し分なく、サンスポ調教評価は文句なしの『S』だ。 「(1週前は)さすがドウデュースと改めて感じました。年を取ると(調教で)動けなくなる馬もいるけど、この馬は動けています」と師も5歳にして充実一途の管理馬に最敬礼。好メンバーがそろった昨年末の有馬記念では、ライバルをねじ伏せるような圧巻の走りを見せ、改めて現役最強を証明。今年は阪神競馬場が改修工事中のため、宝塚記念は京都競馬場で開催される。今回、あらを探すとすれば、その京都コースが未経験で、天候悪化も見込まれるという点になるだろうが「距離とか外回りは関係ない。日本の馬場の道悪はこなせると思います」と一蹴した。 前走のドバイターフは出遅れて、直線でも前が壁になってスムーズな競馬ができずに5着。「不完全燃焼でした」というなら度外視できる。誰もが認める実力を証明するように、ファン投票は昨年のイクイノックス(21万6379票)を上回る、歴代最多の23万8367票を集めた。