北朝鮮 韓米合同演習の終了1週間後に非難談話
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が5日、先月29日に終了した韓米合同軍事演習「乙支フリーダムシールド(UFS)」について、「極めて無謀で危険千万な軍事的妄動」と非難する国防省公報室長名義の談話を朝鮮中央通信を通じて発表した。 北朝鮮は「このような威嚇的な行動の蓄積が軍事的緊張を刺激し、地域の安全環境を取り返しのつかない破局的状況に追い込む可能性があることは誰も否定できない周知の事実」と指摘した。また韓米合同軍事演習が続けられることで、朝鮮半島情勢が不安定になっているとし、その責任は韓米にあると主張した。 また「韓米合同軍事演習が頻繁になるほど、強力な自衛力に基づき国家の安全と領土の完全性を守護していこうとするわれわれの意思はさらに大きくなっていくだろう」とし、「敵対勢力が恐れ、ちゅうちょせざるを得ない抑止力の強さにつながるだろう」と強調した。 さらに「米国と韓国の軍事的妄動を絶対に容認せず、力と行動で国家の安全と地域の平和を徹底的に保障していく」とし「敵対勢力は情勢激化の重い責任から絶対に逃れることはできず、当然の対価を支払うことになるだろう」と威嚇した。 朝鮮半島有事を想定して行うUFSは先月19~29日に行われた。 一方、北朝鮮は演習開始前日の先月18日、UFSを「侵略戦争演習」と非難。期間中に自爆型無人機(ドローン)の性能試験や240ミリ口径の放射砲(多連装ロケット砲)の試験射撃を行ったが、例年と異なり弾道ミサイルの発射は実施せず、別途の立場表明も行わなかった。 今回は合同演習が終わった1週間後に、高官ではなく国防省公報室長名義の談話を出したことで、これまでより反発のレベルが低いという評価が出ている。反発のレベルが低かったのは、北朝鮮が平安北道や慈江道で発生した洪水の被害復旧に力を入れているため、韓国との軍事的緊張の高まりを避けようとしているとも分析される。
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