「光る君へ」直秀・周明・双寿丸、オリジナルキャラクターを登場させた理由
そして、後半に登場したのが伊藤健太郎演じる双寿丸。伊藤は松下と同様、本作が初の大河ドラマ出演となった。双寿丸は、9月29日放送・第37回から登場。当初、その正体は謎に包まれていたが、後にまひろの娘・賢子(南沙良)と親しくなり、彼が平為賢(神尾佑)に仕える武者であることが明らかに。11月10日放送・第43回では大宰権帥となった藤原隆家(竜星涼)に仕える為賢に伴い、大宰府に赴くこととなった。
「双寿丸は、まひろにとっては年齢が一まわり違う若者で、彼女に世が変わってきているということを悟らせていく役割があるかなと思っています。伊藤さんとは『アシガール』(2017)、『スカーレット』でもご一緒していて、『アシガール』の時は戦国時代の若君の役だったんですよね。わたしの中では伊藤さんは、武者の役をきりっと演じてもらえる方。『アシガール』の時に演出の中島(由貴)さんが乗馬などで伊藤さんを鍛えていたこともあって、今回もかっこよくハマっていましたね」
ちなみに、内田が伊藤と再会したのは「スカーレット」以来、約5年ぶり。松下と共に彼の成長に驚いたという。
「『アシガール』『スカーレット』の頃はまだ20代前半だったと思うんですけど、久しぶりにお会いしたら成長されていて、松下さんもびっくりしていました。『スカーレット』の時、松下さん(演じる八郎)が伊藤さん(演じる武志)の父親役だったんですけど、松下さんが“武志がめっちゃ大人になってる!”と(笑)。わたしも短い間ですけど伊藤さんと双寿丸の役についてお話している時に、大人っぽい感じになられたなという印象を受けました」
直秀、周明、双寿丸。いずれも人気キャラクターへと成長したが、直秀は非業の死を遂げたことで視聴者はショックを受け、その後も深い悲しみに覆われた。周明と双寿丸にこの先どんな運命が待ち受けているのか。その行く末を見届けたい。(取材・文:編集部 石井百合子)