朝ドラ『おむすび』制作統括が語る平成&阪神・淡路大震災を描く理由「平成の人たちの生きた証を見せたい、そこから今を元気づけたい」
◆脚本家の根本ノンジさんの魅力をお聞かせください。 根本さんは、「非常に人気な町中華」のような職人だと思っています。作っているものは火力で元気よく炒めたもの、バリバリと食べられるもの。でも、その中に技がたくさん詰められていて、奥に本物が隠されている。根本さんの原稿は、最初の段階からどんどんブラッシュアップされて最終的に王道なものになるんです。ここが私が惚れているところです。今は、せりふの繊細さや考察などが取り上げられて褒められたりするようなことが多いと思うのですが、根本さんは自分の評価というよりも、とにかく皆さんに楽しんでもらえればいいという考えで。みんなが毎日食べても飽きないシンプルなものでありながらも、裏側にいろいろと考え抜いた本気が詰まっている。今だからこそストレートな作品をやってもいいんじゃないかという思いで根本さんと作品作りをしています。 ◆視聴者の方に期待してほしい部分、見どころなどを教えてください。 青春物語として、“ギャル”と“家族”というところをお楽しみいただけたのではないかと思います。4週目にパラパラのショーが放送されましたが、そこまでは丁寧に王道をお届けできたかなと。その後からの震災のパート、過去の話もしっかりと描いていければと思っています。 朝ドラではいろいろな物語が見られる、という可能性を広げていきたいと思っていますので、さまざまな要素を皆さんにじっくり楽しんでいただけたらうれしいです。
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