まちから書店が消える『背景は?』ネット通販や電子書籍の普及前から全国で減少
KKT熊本県民テレビ
「DayDay.」MCで熊本出身の武田真一さんとリモートで結んでお伝えします。 (東島大記者) 熊本で、ある書店の休業のニュースが話題となっています。このニュースを追っていくと今の熊本、今の日本が抱える問題が見えてきます。
【VTR】 熊本市中央区新町にある長崎次郎書店です。創業は明治7年、熊本で最初の書店です。風格ある建物からも歴史が伝わります。長崎次郎書店は教科書や官報、白書などを扱っていましたが、10年前に親族が経営する上通の長崎書店がテナントに入る形でリニューアルし、今の形になりました。
長崎次郎書店がある新町は、古くからの店が軒を並べる昔ながらの商店街です。その中で長崎次郎書店は、学校帰りの生徒や話題の新刊書を手に取る住民などが訪れる町の書店でした。しかし、6月いっぱいで休業することになったのです。 ■女性客 「続いて欲しいなぁと、とても思うところなんですけど。目に心地良い本を次々に見ることができるのは楽しいなあと」 Q寂しくなりますね 「寂しくなりますね、本当に」
■大学生 「とてもいい雰囲気で、本当に寂しいです。もっと通いたかったなと。自分は結構、本でいろんなことを学んでいるので、書店が減るのは寂しいなと思います」
書店の建物を管理する長崎圭作社長も。*崎は「たつさき」 ■長崎圭作社長 「ご近所の方からも、喫茶店に来る方からも、やっぱり本が好きで1階の書店で本を買って、2階の喫茶室で読むのが本当に楽しみなのよと言われてたんでですね。そういう方たちにも申し訳ないっていうか残念だなって思いますね」
書店を経営していた長崎書店によりますと、この10年間、順調とは言えない経営状態が続いていたといいます。
■長崎書店 長崎健一社長 *崎は「たつさき」 「やはり売り上げをしっかり立てていく、上げていくという意味では、予想もしていましたが やはり厳しかったと思います。新町に書店があるという日常風景をしっかりと実現できたことは、ひとつの成果と思っています」 熊本最古の書店として、「まちの書店」として親しまれた長崎次郎書店は6月末で幕を下ろします。