yutori、コスメ領域に本格参入 コスメブランド「minum」を譲受、アパレルのノウハウで事業拡大へ
アパレルブランドを展開するyutoriは12月13日、i.Dが展開するコスメブランド「minum(ミニュム)」の事業を譲り受けると発表した。コスメ領域に本格参入し、「minum」ブランドのさらなる成長を目指す。 【画像】yutoriとminumのロゴ yutoriは、複数のアパレルブランドを展開し、自社ECサイト「YZ STORE」に加え、全国31店舗の実店舗も運営している。2024年3月には、新規事業としてコスメ・美容のプロデュース事業の展開を開始。Z世代をターゲットとした新しい商材のプロデュースを通して、アパレル領域以外でも事業拡大を目指している。 このほど、i.Dが展開するコスメブランド「minum(ミニュム)」の事業を譲り受けることを決議し、12月13日に事業譲渡契約を締結した。 「minum」は従来、i.D社がメーカーとして商品の生産やドラッグストアを中心とした流通を担い、yutoriが商品開発、およびプロデュースを担当する体制で運営してきた。ブランド誕生から約9カ月で導入店舗数は3000店舗を突破、リップ1製品およびチーク2製品が「LDK the Beauty コスメオブザイヤー2024」を受賞し、アイライナー1製品も同誌でA評価を獲得するなど、消費者や業界から高い評価を得ており、yutoriは自社のリスクを抑えつつ新しい領域にトライする形でブランドを立ち上げ、順調に成果を収めてきた。 こうした成功を背景に、「minum」のさらなる成長を実現し、ブランド価値を最大化するため、yutoriが主体となりブランドを運営することが、「minum」の事業成長において最適な判断であるという双方の見解により、今回の事業譲受に至ったとしている。今後も流通に関しては、引き続きi.Dと協業体制を維持し、連携して取り組む。 yutoriはポートフォリオ経営戦略の一環として、Z世代をターゲットとしたコスメなどの別商材領域への積極的な展開を重視しており、他社に事業を委ねるのではなく、自らが事業を譲受し、リスクを取りながら積極的な投資を行うことで、コスメ事業におけるノウハウを培っていく考えを示した。 今後は、「minum」を次世代を代表するコスメブランドへと成長させるべく、プロモーションの強化、商品ラインアップの拡充、関連カテゴリーの拡大の施策を展開する。プロモーションの強化では、SNSや店頭販促、マスメディア広告を活用した新たなプロモーション施策を実施し、さらなるブランドの認知度向上を図る。 商品ラインナップは、これまで展開してきた「ワンコイン価格」の定番メイクアップ商品(アイライナー、アイシャドウなど)に加え、600~800円台の高付加価値で多様な価格帯の商品の新たな展開を予定。低価格なだけでなく、独自の「他にはない可愛さ」や「新しい付加価値」を付与することで、幅広いターゲット層へのアプローチを強化する。さらに来年度以降は、ヘアケアやスキンケアなど関連カテゴリーにも展開を広げ、さらなる成長を目指すとしている。 yutoriは、今回の事業譲受により、アパレル事業で培ったノウハウを活かしながら、コスメ領域の強化と拡大を図り、事業の高収益化を目指す考えを示した。
日本ネット経済新聞