39歳で始めた妊活のリアル「全裸で三点倒立」「理不尽な非難」それでもいつか最愛の我が子に会うために
運命は信じない
ちなみに私は妊活をするにあたっての個人的な心構えがあった。それは「運命」という言葉を信じないこと。 もともとは運命とか宿命とかいう言葉が好きだった。抗えない何かに引き寄せられる事象をロマンチックだと考えていたからだ。これは、『セーラームーン』の影響だと思っている。 しかし、前の夫とも運命だと思っていたが、離婚した。占い師さんに「彼とは前々世で会ってる」と言われ、すっかり「まさに理想の運命だ!」と思い込んでいたが、よくよく考えると、歴代の恋人は全員もれなく運命だと思っていたし、推しのアイドルとも運命だと思っていた。いつも無理やりこじつけで運命に仕立て上げていた。こじつけているとわからないふりをしていた。 だからもう、運命は信じない。 妊娠はスピリチュアル的な力でするわけではないのだ。今回の結婚も、これから訪れるはずの妊娠も、運命なんかじゃない。ロマンチックなものじゃない。自分の力で手繰り寄せた現実だ。でも、それで今が一番幸せだなんて最高じゃないか、と考えている。 しかし、この前向きな気持ちがどん底まで突き落とされる日が来るなんて、妊活を始めたころの私は知る由もなかった。その話はまた次回に。 私の経験が誰かの役に立つかはわからない。だけど、ともに戦う者として、少しでもどこかの妊活戦士の救いになったらうれしい。