大学生の息子への仕送り。定年を迎えたので「月収15万円」になるのですが、これからも息子の生活をサポートできますか?
年金のみの支援は困難。奨学金の検討が現実的
上記の金額を比較すると、年金15万円だけで自分たちと子どもの生活を支えるのは、困難であるといえます。 そのため、奨学金の利用を検討する方が現実的でしょう。前述の学生調査では、大学学部(昼間部)の学生のうち、55.0%が奨学金を受給しています。また2.4%の学生は受給できなかったものの申請しており、3.3%は申請しなかったものの受給を希望していました。 大学学部(昼間部)に通う学生たちの家庭年間平均収入は、853万円(月約71万円)ですが、半数以上が奨学金について考えています。 この点を踏まえると、やはり年金月15万円世帯で奨学金に一切頼らない選択肢は、現実的とはいえないでしょう。
アルバイトの活用も検討できる
「奨学金に頼りたくない」もしくは「多額を借用したくない」という場合は、息子がアルバイトをして学生生活費をカバーする選択肢もありそうです。 前述の学生調査では、大学学部生(昼間部)のうち83.8%がアルバイト従事者でした。そのうち「家庭からの給付のみでは就学不自由・困難及び給付無し」のカテゴリには、31.5%が該当していることが分かりました。 仮に時給1000円のバイトを週に20時間行った場合、毎週2万円、4週で8万円になります。アルバイトの収入により奨学金の金額をおさえることで、卒業後の返済負担をやわらげられるかもしれません。
月15万円の年金で2世帯カバーは困難。奨学金・アルバイトも考えよう
今回の算出結果より、月15万円の年金で親世帯と子世帯両方をカバーすることは、現実的に困難と考えられます。 子世帯の学費や生活費を賄うためには、奨学金やアルバイトも選択肢に入れるのが無難です。一度、月の支出や今後の出費を把握し、どれほどのお金がかかるのかを確認してみましょう。 出典 独立行政法人日本学生支援機構 令和4年度学生生活調査結果(4,5,10,11,12ページ) 総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2022年(令和4年)平均結果の概要(18,19ページ) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部