【神戸ストークス】「最後尾から参画します」、Bプレミア決定までの足跡
■「成功率は5%」
神戸ストークスは3次審査による参入をめざしたが、Bプレミア決定までの道は険しかった。 アリーナは、神戸港第2突堤に建設中の「ジーライオンアリーナ神戸」(GLION ARENA KOBE 来年4月に開業)が収容1万人以上のため、問題なかったが、<平均入場者3000人以上で売上高12億円以上>の条件は、過去の実績からハードルが高かった。 神戸ストークスは昨シーズン終盤の3月に、入場者アップのプロジェクトを開始するも、この時点での平均入場者は2362人。 残りホーム7試合で平均3000人を達成するには、1試合5000人以上の入場者を平均して集めなければならず、試合会場のワールド記念ホールがあるポートアイランドのマンションをスタッフが回って、“ドブ板”で集客したり、無料席を増やしたりと努力を重ねた。 その結果、入場者は試合を追うごとに増え、クラブ最多記録を更新し続けた。 4月20日には入場者が6000人を超え、翌21日の最終戦はB2最多記録の6454人が入場。 総入場者数は9万1421人に達し、平均3000人をクリアした(3047人)。 一方、売上高もスポンサー収入の3倍増などによって12億円以上を達成し、3条件をクリアできた。 17日に記者会見した渋谷社長は、「絶対に3000人を達成すると社内では言っていたが、内心、成功率は5%ぐらいと思っていた」と笑顔で明かした。
■海に囲まれたアリーナ
神戸ストークスの新しい本拠地・ジーライオンアリーナ神戸は10月現在で外観工事を終え、内観工事に移っている。 地上7階建て。 座席は馬蹄形に並び、屋内アリーナでは最大級のLEDビジョン(横幅24m、高さ13m)が東側一面に常設され、選手のプレーを大迫力で映し出す。 神戸ストークスのホームゲーム(年間30試合)のほか、音楽コンサートや企業イベントなどにも利用され、 アリーナを運営する「株式会社 One Bright KOBE」によると、来年の稼働率はすでに80%超に達している。 開業は来年4月で、神戸ストークスの最終盤の4試合(4/5、4/6、4/20、4/21)が行われるほか、4月はMISIAのコンサートなども予定されている。 またアリーナ周辺の神戸港第2突堤は、新たに「TOTTEI」とネーミングされ、公園やイベント会場などが整備される。