「私に口止めをし『公にしたら死ぬ』と脅され被害申告できなかった」被害6年…申告できなかった理由を現職検事の女性が涙の会見
元大阪地検の検事正、北川健太郎被告が準強制性交の罪に問われている裁判の初公判が終わりました。北川被告は、「公訴事実を認め、争うことはしません。被害者に重大、深刻な被害を与え、そのことを深く謝罪したい。」と起訴内容を認めました。 【画像を見る】大阪地検の元トップ、元検事正の北川健太郎被告 初公判で認める 検察側は冒頭陳述で、当時の状況について詳しく説明しました。食事会からタクシーで帰ろうとした部下の女性のタクシーに北川被告も乗り込んで、官舎に向かわせたといいます。 その後、酔いから醒め、襲われていることに気づいた被害女性が「帰りたい」などと懇願しても、北川被告は「これでお前も俺の女だ」と言って性的暴行を続けたということです。
◆女性検事は涙ぐみ 被害申告できなかった理由話す
6年たってからの被害申告、そしてきょうの刑事裁判。初公判が終わった25日午後、当時の部下で現職検事の女性が、会見を開きました。 女性はきょう会見した理由について、「被告人が公訴事実を認め、同意したので、このタイミングでお話ししようと決めました。約6年間...本当にずっと苦しんできました。なぜもっとはやく罪を認めてくれなかったのか。もっと早く罪を認めていたら、もっと早く被害申告し、この経験を過去のものとして、私はまた、新しい人生を踏み出すことができた」と、涙ぐみました。 そして、長期間申告できなかったことについて、こうも話しました。「検察組織、職員を人質にして、私に口止めをし、『公にしたら死ぬ』と脅され、被害申告できなかった」 北川被告は初公判で罪を認めましたが、女性は「私の処罰感情が和らぐはずはない」と話しました。