「日本の照明は明るすぎる」暮らしが変わる光の位置、色温度、電球の選び方
照明器具の選び方
電球のセレクトも重要です。LED電球で白熱電球のようなあたたかみを出すには、「温白色」または「電球色」と呼ばれる色温度を選びます。単位はケルビン(K)で表しますが、私が好きなのは2400~2700K範囲内の低い色温度です。また、明るさは一般的に60W相当を選びがちですが、幻想的な雰囲気を重視するなら、20W相当(170ルーメン程度)で十分です。「LEDスワンバルブ」「2400K」といったワードで検索して、電球を見つけてみてください。 LEDダウンライトはひとつでも十分明るいので、数を控えること、グレアレスタイプを選ぶこと、調光器をつけられるものを選ぶこと、また埋め込み穴は直径75mmに抑えておくのがポイントです。 ダウンライトには角度をある程度自由に変えられるユニバーサルタイプを、天井からピンポイントで直下を照らす場合はピンホールタイプを選びましょう。 ---------- ダウンライトとは真下を照らす小型のスポットライトのこと。 ---------- ---------- トイレに煌々とした明るい照明は必要ないので、ダウンライトに変更。 ---------- ダウンライトにつける電球には狭角、中角、広角タイプがあります。私はほとんどの場合、狭角タイプを使ってわざと陰影を強めに出すようにしています。 白熱電球からLEDの時代となり、照明デザインも新しいスタイルが増えました。でも私が美しいと思うのは自然のゆらぎを感じる照明です。家の中でも機能的に明るさを求めると同時に、リラックスしたいときは月を、星を、そしてキャンドルで炎を感じる照明にできたらいいなと思います。 ◇6月21日(金)に公開予定の第3回では、多数の家作りに携わってきた行正り香さんが考える“老後を意識した家づくり”についてお伝えする。
行正 り香