BTSのJINは除隊したけれど…「超少子化」に喘ぐ韓国で、女性・老人・孤児や脱北者までもが兵役の対象となる可能性
孤児や脱北者までもが兵役の対象に?
そのBTSメンバーの中で一番先に入隊したJINの除隊を控えた5月3日、イ・ギシク兵務庁長はあるインタビューで、「BTSメンバーの軍服務が兵役義務履行の公正性の側面で非常に肯定的なシグナルを与えた」と評価し、「体育・芸術人に対する兵役特例制度を国民が共感できる方法で全面再検討する」と強調した。 国防部の統計によると、直近の5年間で体育・芸術人として兵役特例を受けた人数は毎年30人前後だが、適用対象や基準に対する公正性の論議が絶えないため、いっそのこと廃止まで検討できるという話だ。 他にも国防部は、現役兵の判定基準を強化する内容の「兵役判定身体検査など検査規則」改正案を立法予告している。 徴兵制国家の韓国では、満19歳になる男性を対象に、国家が身体検査を通じて服務形態を決定する。身体検査の結果、1級-4級までは現役兵入隊、5級は代替服務、不合格は服務を免除する。 例えば、一定水準を超える過体重や低体重、偏平足、高度乱視などで軍事訓練に適していないと判定される場合は現役兵から除外されるのだが、これからはこの基準を大幅に強化して現役兵の判定比率を高めるという意味だ。 現在、現役兵の判定基準は85.5%だが、改正案が施行されれば、より多くの若い男性を常備兵力として確保できるという計算だ。 社会的弱者に対する配慮の一つとして、軍服務を免除されていた孤児と脱北者に対しても、現役兵服務を検討しているという事実も伝えられた。 彼らは社会的偏見の対象で、軍隊のような集団生活の中だと、ややもすればいじめの対象になりかねない。また、経済的困難に直面している人が多く、18ヵ月間の軍服務がその後の生計にまで影響を及ぼしかねない。それでも、兵力資源確保の次元で、彼らに対する服務免除の恩恵を制限しなければならないという意見が出ているのだ。 国防部の資料によると、孤児出身で服務免除を受ける人員は年間600~700人余り、脱北者の出身の服務免除者は年間150~250人水準だという。