「育児のために勤務制限を申請したら不当に降格」30代男性「パタハラ」と会社提訴
育児のため勤務制限を希望したところ不当に降格させられたとして、京都などの観光地で店舗展開するオルゴール販売会社「オルゴール堂」の30代男性社員が20日、同社の持ち株会社オルゴール堂ホールディングス(HD、北海道小樽市)に対し、地位確認や慰謝料を求める訴訟を京都地裁に起こした。 【写真】「パタハラ」を訴える男性が提訴した京都地裁 育児を理由に休暇や勤務制限を申請した男性社員に嫌がらせをする「パタニティーハラスメント(パタハラ)」を受けたと訴えている。 京都市内の店舗に勤務する男性で、訴状などによると、HD所属の次長として勤務していた2022年12月、第1子の育児や第2子を生むための不妊治療と仕事を両立させるため、宿泊を伴う出張がない勤務を希望し、HDの「育児・介護休業に関する規則」に基づく勤務制限を申請した。 しかし、制限は行われず、「事前の相談もせず申し出て混乱を引き起こした」という内容の始末書を提出させられ、子会社のオルゴール堂への転籍と、3階級下の「サブチーフ」に降格する処分を受けたという。 男性は提訴後に京都市内で記者会見し、「権利行使がしづらい風土が会社にある。ハラスメントがある現状を変えてほしい」と訴えた。HDの担当者は京都新聞社の取材に「訴状が届いていないので回答を控える」とした。