【からつボート・GⅢウエスタンヤング】新開航が豪快6枠まくりで大会2人目の連覇
からつボートの「GⅢ第11回ウエスタンヤング」は20日、第12Rで優勝戦が争われ、新開航(28)=福岡=が6コースまくりで快勝。今年2度目、通算21度目の優勝(うちGⅠ1V、GⅡ1V)を飾った。2着は地元の末永和也。同じく地元で1号艇で人気を背負った安河内健は3着に敗れ、3連単万舟券の波乱決着となった。 ◇ これがディフェンディングチャンプの勝負強さだ。第10回大会(鳴門)覇者の新開が枠なり6コースの不利を克服する〝大技〟を決め、2014&15年(第1回大村、第2回下関)の篠崎仁志以来、大会2人目の連覇を成し遂げた。 「特に内3人が強烈だったので、『優勝するにはこれしかない』と思っていました。スタートは全速。全部がかみ合った感じです」 チルトマイナスの〝ノーマル仕様〟で臨んだ準優から一転、リング4本交換の本体整備とチルト3度の〝一撃仕様〟で勝負に出た。9R後のスタート特訓で2号艇の新SG覇者・定松とともに際立っていた伸び足を、本番でコンマ06の全速トップSを決めて最大限に引き出し、定松をはじめ王道Vを狙う安河内、GⅠ覇者の末永の強力佐賀トリオを含む5人を一蹴した。 選考勝率での出場は確定的だが、〝西の王者〟として桐生PGⅠヤングダービー(9月18日開幕)の優先出場権を手に入れて「今回できなかった王道Vを目指したい」と意気込む。その前には、次節25日からの尼崎SGグランドチャンピオンをはじめ、特別戦線が控えている。 「今までもチルト0・5度はよくやっていたし、そこから自分なりにアレンジしてレースでの3度は初めて。エンジンがよくて一発勝負ならこういう調整もありだと分かったので、引き出しは増えたと思います」 一昨年はGⅡ初優勝を含め全選手最多の年間10V&最多勝利選手に輝き、昨年はGⅠ初制覇。スピードターンで台頭してきた福岡の若き実力者が、新たな武器を手に、最高峰の舞台でも輝きを放つ。(小出大輔)