018サポートで都が3.1億円返還請求 重複支給は2227人分
東京都内に住む子ども1人当たりに月5千円を支給する子育て支援策「018サポート」で誤支給が相次いだ問題で、総点検を行っていた都は3日、返還請求の総額が約3億1800万円に上ることを明らかにした。都は対象者に電話をかけ、返還を求めるなどしている。 【写真】苦情続出し、簡素化した018サポートの手続き 018サポートは昨年度に始まった都の独自策で、0~18歳の子が対象。今年8月以降、あるべき額よりも支給し過ぎたなどのケースが発覚したため、都は総点検を実施した。 都福祉局によると、昨年度の受給者は今年度の申請が不要だったが、それを知らずに再申請するなどした人に重複して支給していた。今年度の重複支給額は1億5197万円(2227人分)で、今月1日時点で1785人分の対象者に電話がつながり、1671人分について返還の了承を得た。一方、400人超分は連絡がつかず、都は返還を依頼する手紙を郵送。連絡がつくまでの間は「今後の支給をいったん留保する」(都の担当者)という。 また、支給後に都外に転出したり複数回申請したりした家庭への過支給についても、昨年度だけで1億6603万円(6241人分)に上ったことが判明。返還や相殺が必要になっており、こちらは1397人分について返還の了承を得たという。 都の担当者は「お手間をおかけしている対象者におわび申し上げたい。給付金の回収を進めていくとともに、今後の適正な支給方法を考えていきたい」と話している。(太田原奈都乃)
朝日新聞社