FRBを米銀団体が提訴、ストレステストがコスト押し上げと主張
(ブルームバーグ): 複数の米銀行とロビー団体は連邦準備制度理事会(FRB)を相手取り、年次ストレステスト(健全性審査)のルール適用において透明性を向上するよう求めて訴訟を提起した。
銀行政策研究所や米国銀行協会などの団体は、非公開の下で策定されるストレステストの基準が「銀行資本に不安定で説明不能な要件や制限」を強いていると主張。これが金融サービスのコストに影響を及ぼしているとして、オハイオ州の連邦地裁に24日、提訴した。
原告は訴状で、2024年のストレステストで使用されたモデルとシナリオ、および25年と26年のものについても違法だと裁判所に宣言するよう要請。また、実施前にモデルについてFRBに意見公募を義務付けることも裁判所に求めた。
さらに、FRBの「透明性の欠如が、銀行の資本要件に著しく予測不可能な変動をもたらす」と主張。「その結果、米経済の成長と雇用創出の重要な原動力である中小企業などへの融資を含め、銀行による資本の効率的配分能力が損なわれている」と訴えた。
FRBの広報担当者はコメントを控えた。
今回の提訴に先立ち、FRBは23日、年ごとの資本要件水準の変動を一部平準化するためストレステストを刷新する方針を明らかにした。
原題:Bank Groups Sue Fed Over Stress Tests, Seeking Transparency (2)(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Bob Van Voris