現役のファイナンシャルアドバイザーが見た「富裕層の共通点」日本で富裕層が増える理由とは?
物価上昇が家計に打撃を与える昨今。株式会社帝国データバンクが2024年10月31日に公表した「食品主要195社」価格改定動向調査―2024年11月によると、11月の食品値上げは282品目にのぼり、11カ月ぶりに前年を上回る勢いです。 ◆【図表で見る】富裕層は日本に何パーセント?富裕層の「お金の使い方」もチェック そんな中でも、着実に資産を増やしている人はいます。富裕層の定義はあいまいですが、株式会社野村総合研究所では「金融資産を1億円以上保有している世帯」を、富裕層と定義付けています。 筆者は過去に証券会社と生命保険会社で働いていました。当時のお客様は社長も多く、いわゆる富裕層と呼ばれる方々でした。 そんな富裕層の方々とお話をしてみて当時から感じていることは、皆さん倹約家でお金を守ることにアンテナを張っている印象でした。特に、税金について気にされている方が非常に多かったです。 富裕層になると様々なところで多くの税金がかかります。少しでも税金を抑えるために対策をされる方が多いのも頷けますね。 本記事では、富裕層の割合などを確認していきながら、富裕層に学ぶ「賢いお金の増やし方」について解説していきます。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
「富裕層」は日本にどれくらいいる?割合や資産規模をチェック!
野村総合研究所のデータ※をもとに、「富裕層の割合」や「資産規模」を見ていきましょう。 ※各種統計などから、2021年の日本における「純金融資産保有額別の世帯数」と「資産規模」を推計しています。 出所:株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」 野村総合研究所のデータによると、富裕層は純金融資産別で2種類に分かれています。 純金融資産が5億円以上の「超富裕層」と、純金融資産が1億円以上5億円未満の「富裕層」です。 ●日本に富裕層はどれほどいる? (保有資産規模別・世帯数) ・超富裕層(5億円以上):9万世帯/105兆円 ・富裕層(1億円以上5億円未満):139万5000世帯/259兆円 ・準富裕層(5000万円以上1億円未満):325万4000世帯/258兆円 ・アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):726万3000世帯/332兆円 ・マス層(3000万円未満):4213万2000世帯/678兆円 「超富裕層」と「富裕層」を合わせると、日本に148万5000世帯いることがわかりました。割合としては、日本全体の約2%に該当します。 物価高などの影響で家計に負担が生じている世帯もありますが、その一方で富裕層世帯は増え続けています。 そこで次章では、日本で富裕層が増えている要因について考察していきますので、ぜひ参考にしてください。