ボールをとらえる位置を変更「スイングはインハイを意識して振り、ボールの内側を叩いて、気持ちは右中間へ、が理想」【近本光司の認知を超える】
ストライクゾーンの変化
これは巨人の山崎伊織[やまさきいおり]投手から打った本塁打の打撃です[4月27日、甲子園]。ポイントを前に置いているので、〇で囲んでいるように、左手が体より前に出ていて、左手でボールをつかむようになっています。そして右腕は内角に来たボールとバットのライン取りしてバットをリードしています[写真=宮原和也]
5月8日現在、打率.302。例年開幕からはスロースターターを自他ともに認めていたが、そこには一軍の投手のデータ取りという側面もあった。しかし、今季はその部分を行いつつも、新しい取り組みと、意識変化が起こっていた。 前回のコラムでは、4月までは一軍投手の生きたボールを自分の頭の中でスキャンし、その数を貯(た)めていく作業をする期間、という話をしました。そのため打率はあまり気にしていないということもお話しをしました。その1カ月が経過して、現在、3割を超える打率を残しています(打率.302)。 そこは今までとは違うシーズンになっているのは間違いないです。そして、今季の打撃の方向性が自分の中で分かってきたことが、3割を打っている理由になっています。 この4月は、確実にボールと判定される球は振らないという決め事をしていました。今ではトラックマンで正確なストライクとボールが出てきます。そこと自分の体感とを合わせながら、見極めをやっていこうと思ったんです。もちろん試合で実際に判定をするのは審判さんたちです。人間ですから、トラックマンとストライクゾーンで誤差が起こるのは当たり前ですよね。 ただ、審判さんのゾーンで際どいコースをストライクに取られるときには・・・
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週刊ベースボール