子供の読書を支援する「ヨンデミー」が漢検と連携、漢字の難易度指数から最適な本選びが可能に
株式会社Yondemyは、オンライン読書支援サービス「ヨンデミー」において、日本漢字能力検定協会(以下、漢検協会)と連携し、独自の読書難易度指標「ヨンデミーレベル(YL)」と漢検の級をひも付ける取り組みを行った。これにより、子供たちが自分の漢字能力に合った本を選びやすくなる。 【画像】ヨンデミーレベルと、おおよその学年をプロットしたもの 同社が開発したヨンデミーレベルは、児童書の難易度を客観的に評価する指標で、漢字の割合や音読みの割合、1文あたりの文字数などを分析して数値化したもの。 今回の連携では、同指標を漢検の級と結びつけ「漢検8級の子供には、YL25~35の本を推奨」「YL45の本を読めるようになることで、漢検5級への挑戦が視野に入る」といった本選びや漢検の級に挑戦する基準を提供する。 この取り組みは、子供たちの読書離れや活字離れの改善を目指すもので、180の国と地域で普及している英語の読解指標「Lexile(レクサイル)指数」の成功例をモデルにしている。2019年9月時点では、海外で約50万冊の書籍が同指数によって分類されており、レベルに合った書籍や記事を見つけて学ぶ文化が根付いている。 同社は、日本国内において、自分のレベルに合った指標を測ることができず、「選んだ本が難しくて読めない」という体験から、子供たちの読書離れや活字離れが進む側面に注目。子供の学年だけによらない新しい読書指標としてヨンデミーレベルを開発したという。同社では、開発から4年にわたる運用を通じてブラッシュアップを重ね、漢検協会の協力を受けて連携が決定した。 同社と連携する書店では、ヨンデミーレベルと漢検の級に基づく専用コーナーを展開する予定で、実際に手に取って自分に合った本を選べるようになる。 漢検協会の代表理事である山崎信夫氏は、今回の取り組みについて、「『読書から漢検へ』『漢検から読書へ』という学習法を子供たちに提示できるのは、革新性があり画期的」とコメントした。一方、Yondemyの笹沼颯太氏は「言葉は思考やコミュニケーションの土台で、読書は言語を運用したり吸収したりする場だ」と述べ、読書支援を通じて子供たちの成長を支えていくことを表明している。
こどもとIT,編集部