心理学者が教える結婚生活を「長続き」させる3つのコミュニケーションのコツ
長続きする結婚生活を築くための秘訣は、単に困難な時期を乗り越えることにとどまらない
■2. 思いやりを持って対立に臨む 結婚生活において大切なのは、喧嘩をするかどうかではなく、どのように喧嘩をするかだ。2021年にFrontiers In Psychologyに掲載された研究は、両方のパートナーが問題を回避するのではなく、積極的に関与して話し合うことの重要性を強調している。 さらに、意見の相違がある場合でも、批判的または防衛的になるのではなく、建設的なコミュニケーションに焦点を当て、その過程で互いを尊重し続けることが非常に重要である。例えば、よりポジティブなコミュニケーションでは、難しい会話を和らげたり、問題解決の姿勢を示すために、適切な場面では興味や熱意、愛情、ユーモアなどを取り入れることが有効だ。 研究者たちは、効果的な対立マネジメントには「リスナー・スピーカー・テクニック」のようなツールを用いることも有効であると示唆している。これは、一方が話している間、もう一方は遮ることなく真摯に耳を傾け、両方が自分の話を聞いてもらえたと感じられるようにするテクニックだ。また、意見の相違の際に「私たち」という代名詞を使う夫婦は、より団結感を感じ、問題を一緒に解決すべきものとして捉える傾向がある。 ■3. 責任転嫁を避ける 優れたコミュニケーション能力には、感情や懸念を表明する際に、「あなた」ではなく「私」を主語にすることも含まれる。たとえば、「あなたはいつもこうする」と言う代わりに、「……されると私は傷つく」と伝えることで、非難することを避け、自分の感情に責任を持つことができる。 「私」を主語にすることで、どんな議論のトーンも大きく変えることができる。よりオープンで非対立的な対話を促すことで、相手が防衛的になることを軽減するだけでなく、パートナーが互いに弱みを見せ合うことを促し、感情的な親密さを深める。そして、攻撃されることなく自分の本当の気持ちを共有しても大丈夫だと感じられる安心感を与える。 長続きする結婚生活を築くための秘訣は、単に困難な時期を乗り越えることにとどまらない。それは、一貫して意味のあるコミュニケーションを通じて、共に成長し続けることだ。両パートナーがこれらの習慣を実践することで、結婚は単なる共同生活ではなく、成長とサポート、そして永続的な愛を共有する旅となる。
Mark Travers