健康や長寿、万博で発信へ 全国の13市町村が推進協発足 奄美からは伊仙町が参加
2025年9月に開催される「EXPO2025 大阪・関西万博」を契機に日本が誇る健康や長寿を地域から世界に発信していこうと、全国の自治体らが集う「健康・美・長寿推進協議会」が9日、発足した。鹿児島県の奄美群島からは長寿の町として全国に知られる伊仙町が参加。同日、東京都で開かれた記者会見に大久保明町長が出席して町の特長に触れ、万博で積極的に発信していく姿勢を示した。 協議会には、長野県山ノ内町や京都府京丹後市、沖縄県北中城村など健康や長寿に向けた施策に取り組む全国の13市町村が参加。「心身ともにより健康で美しく。そして、長寿に、幸福寿命を延ばそう!」を基本理念に、地域の食文化やスポーツ、教育、自然環境、美容、地域コミュニティーなどを発信する。 海外から関西に訪れる観光客を地域に送客し、地方創生につなげるのが狙い。 英語など多言語のウェブサイトを設けてPRするほか、来年6月に京丹後市で開催される「世界長寿サミット」で関連シンポジウムを開き、同年9月の万博ではステージイベントを開催するほかブースも設け、各地の健康食や長寿文化などを発信する計画だ。 千代田区の都道府県会館で開かれた記者会見で、伊仙町の大久保町長は「泉重千代さんなどで世界的な長寿で知られる島。水道水にカルシウムなどミネラルが豊富に含まれていて骨を丈夫にしていることもあるが、『子は宝』として子供を中心にしてお年寄りまでが一体となった人々を見守る地域コミュニティーが長寿の秘訣(ひけつ)だと思う」と、町の特長を説明。「万博では伊仙町そのままの伝統的な暮らしや自然環境を発信していきたい」と述べた。
奄美の南海日日新聞