母さんが生きていた頃はよかったな…〈50歳独身息子〉と2人っきりになった〈74歳男性〉が思い出の詰まった「5LDKの我が家」を手放す決心をしたワケ【相続の専門家が解説】
戸建てからマンションに住み替えるメリットは?
妻を亡くし、独身の息子と二人暮らしをしている70代男性が、ケア付きマンションに住み替えるメリットはいくつか考えられます。主なものをあげてみましょう。 1. 健康と介護のサポート 年齢とともに、健康や日常生活の維持が難しくなるでしょう。ケア付きマンションでは、介護サービスや医療サポートが提供されるため、安心して生活を続けることができ、その点が大きな魅力となります。特に、妻を亡くした後は、精神的・身体的にサポートが必要になる場合もあります。 2. 息子の負担軽減 独身の息子と二人暮らしだと、息子が父親の介護やサポートを担う負担が大きくなりがちです。ケア付きマンションに住むことで、息子の負担を軽減し、父親もプロのケアを受けられる環境に移行できます。 3. 安心できる生活環境 高齢になると、家事や掃除、買い物などの日常的なタスクが難しくなることがあります。ケア付きマンションでは、これらの日常のサポートを受けられるため、安全かつ快適に生活を送ることができます。 4. 孤立防止と社会的交流 高齢者が一人暮らしや少人数での生活を続けると、社会的なつながりが減少し、孤立しやすくなります。ケア付きマンションでは、他の住人やスタッフとの交流の機会があり、孤独感を軽減し、精神的な安定を保つことができます。 5. 住環境のバリアフリー化 高齢になると、階段や段差などが事故やけがの原因になる可能性があります。ケア付きマンションはバリアフリー設計がされていることが多く、安全に生活を送ることができます。
高齢者に、戸建てよりマンションが好まれる理由
1. バリアフリー設計 高齢者にとって段差や階段の昇り降りは大きな負担になります。マンションはエレベーターが完備されていることが多く、フロア全体がバリアフリー設計になっているため、移動が安全で快適です。特に一戸建てでは階段が多いことが一般的ですが、マンションでは階段の利用を避けられる点が便利です。 2. メンテナンスの手間が少ない 一戸建て住宅では、庭の手入れや建物の修繕、掃除などのメンテナンスが必要ですが、マンションでは共用部分の管理やメンテナンスは管理会社が行います。高齢になると体力や時間に限りがあるため、自分で手入れをする手間が減るのは大きな利点です。 3. セキュリティの高さ 多くのマンションには、オートロックや監視カメラ、管理人の常駐といったセキュリティ対策が整っています。一人暮らしや夫婦のみの世帯にとって、防犯面での安心感が得られる点が重要です。一戸建てよりも侵入が難しく、セキュリティ面での安心が得られます。 4. 利便性の高い立地 マンションは多くの場合、駅やスーパー、病院、公共施設などの近くに建てられており、生活に必要な施設へのアクセスが良好です。高齢者にとって、買い物や病院通いが負担にならない距離にあることは大きな利点です。一方、一戸建ては郊外に位置することが多く、車がないと不便な場合があります。 5. 防災面の安心 近年のマンションは耐震性に優れており、地震や台風などの自然災害に対する対策が強化されています。特に高層マンションでは浸水のリスクが低く、災害時の安全性が高い場合があります。さらに、避難ルートが確保されていることや、最新の防災設備が整っているマンションも多いです。 6. ゴミ出しの便利さ マンションでは多くの場合、24時間ゴミを出せる専用のゴミ捨て場が設置されています。高齢者にとって、特定の曜日や時間にゴミを出す必要がないことは非常に便利です。一戸建てではゴミ捨て場までの距離が遠かったり、決まった時間に出す必要があったりすることが負担になることがあります。 7. 生活支援サービス 一部のマンションでは、高齢者向けに生活支援サービスが提供されていることがあります。これには、日常生活のサポートや、緊急時の対応が含まれており、万が一の時にすぐに対応してもらえる安心感があります。