【パリ五輪】「彼らに認められたことは特別」引退のマリーがビッグ3と戦い続けたキャリアを振り返る<SMASH>
現在開催中の「パリ五輪」にて、19年に渡る現役生活を終えたアンディ・マリー(イギリス/37歳)が、海外メディア『Eurosports』のインタビューで自身のキャリアを振り返った。 【画像】「テニスは好きじゃない」引退直後のマリーがユーモア溢れる投稿 マリーは同大会で、ダニエル・エバンスと組んで男子ダブルスに出場。準々決勝に進出するも、第3シードのテイラー・フリッツ/トミー・ポール(アメリカ)に2-6、4-6のストレートで敗れていた。 これまでのキャリアについて問われると、「僕が戦ってきた相手たちの方が、僕よりももっと素晴らしいキャリアを築いてきたのはわかっている」として、共にしのぎを削ったノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ロジャー・フェデラー(スイス)らビッグ3の面々に言及したマリー。 「彼らが活躍している間にメジャー大会で優勝することは容易ではなかった」と、ビッグ3とキャリアを共にする厳しさを明かしつつも、「それでも、彼らが活躍している間に世界ランキング1位に立てたことにはとても大きな意味があると思う。ビッグ3のような偉大な選手たちに認められたことは本当に特別なことだよ」と語った。 「ラファ、ロジャー、ノバクが成し遂げてきたことは、誰にとっても手に届かないようなことばかりだ。それに比べると僕のキャリアは取るに足らないだろうね。でも僕は自分のキャリアに誇りを持っている。そして、そのためにたくさんの努力をしてきたことにもね」 また、最後の試合の直後には、自身の公式Xにて「いずれにせよ、テニスは好きじゃなかった」とお馴染みのユーモアを披露したが、この投稿について問われると「(投稿をしたのは)まだ会場にいた時だったと思う。僕のチームも母も一緒にいて、写真を撮ったり冗談を言い合ったりしていたね」と明かす。 「僕の理学療法士からは『アイスバスに入りたい?』と聞かれた。僕は『いいや、もうその必要はないよ』と言ったよ。そうすると今度は『軽くストレッチするのはどう?』と聞いてきた。僕は『いいや、ストレッチもしたくない!』って答えたんだ。みんな笑顔で、幸せな時間だったよ」 2005年のプロ転向からツアー通算1001試合を駆け抜け、その間に四大大会3大会を含む46大会で優勝。さらに12年のロンドン五輪、16年のリオ五輪ではシングルスでそれぞれ金メダルを獲得したマリー。キャリア終盤は人工股関節を抱えながらも奮闘し続けた鉄人の挑戦が幕を閉じた。 構成●スマッシュ編集部