ワカメやコンブが二酸化炭素を減らす? 地球温暖化対策の鍵となる「ブルーカーボン」ってなに?
普段の生活と海がつながっていることを意識してほしい
――海の現状を知り、ブルーカーボン生態系の維持するにあたり、一人一人ができることはありますか。 枝廣:まずは日常の中で、海と関わっている時間や行動がたくさんあるということを再認識してみてはいかがでしょうか。日常生活にも必ず海は関わってきます。 例えば、毎日食べているものの中で海由来の食材はたくさんあるでしょうし、洗剤やごみを多く水道に流すと川を通して海に影響を与える可能性があります。 ――暮らしとつながりがあることが分かると、海の現状や「ブルーカーボン」について知ろうと思えるかもしれませんね。 枝廣:そうですね。ぜひ企業や自治体が「ブルーカーボン」についてどのような取り組みをしているのかも知っていただけるとうれしいです。その上で、自分も関わっていきたいと思ってくださるのであれば、身近な地域で活動している団体を探して見学に行くことや、ボランティアに参加することも可能かと思います。 他にも活動支援としてクラウドファンディングに寄付をしたり、活動団体の会員に登録してみたりといったさまざまな応援の仕方もあります。 個々に合ったつながり方で関心を持ち続け、可能なときには活動に参加してもらうとうれしいなと思います。
編集後記
普段の生活と海はつながっている。取材後、枝廣さんの言葉を意識しながら暮らしてみると、さまざまなことが最終的には海と関係していることに気付きました。 一人一人の力は小さいかもしれませんが、「この行動は、海を傷つけることにつながらないかな?」と、一度立ち止まって考えてみるだけでも、違うのかもしれません。 暮らしの中での行動のその先を想像して、海や環境課題とつながっているかどうかを意識してみたいと思いました。
日本財団ジャーナル編集部