【雨宮塔子アナ(53)】パティシエの元夫は今でも子育ての同志「夫婦としては続かなかったけど、人としては尊敬」|STORY
お一人様は覚悟済み。 これからは介護が生活の中心に
私自身は大切な友人たちにも恵まれ、今の生活でも楽しいこともあって、なかなかいいと思う人には巡り会えません。デートするような人は欲しい!女としての緊張感は常に持っていたい。けれど人間的に心が響き合うものがないとパートナーというのは難しい、、、。離婚して初めて、自分は意外にロマンチストでアムールな人間なんだと気づきました。でもパートナーができても、一緒に住むとか、入籍したりとかは、もういいかな(笑)。一生おひとり様で生きることも覚悟ができているような気がします。 結婚生活も子育ても波瀾万丈でしたが、子供が大学生になった今、私自身の今後のテーマは介護です。親も高齢なのでこれからは日本とパリを行ったり来たりするような生活になるかもしれません。 また私も53歳。更年期も気になります。今のところは首の後ろが急にあつくなったりするくらいの症状しか出ていませんが、一応婦人科で先生に相談しています。症状が軽いので、イソフラボンが多く含まれる食品を摂るなどの食事療法を勧められて、意識しています。
パリでの生活で 自分への理解度が上がりました
自分の心に正直に生きてきた結果が今の私です。子どもたちに寂しい思いもさせ、苦労もかけましたが、このようにしか生きられなかった。過去のどこかに戻れてもたぶん同じ選択をするんじゃないかな。 もし、あのまま日本にいたら自分自身がうやむやなまま、年齢だけ重ねていたと思います。パリは「自分って何?」「何を考えてる?」「本当に好きなものは何?」と問い続けないと生きられない。常に自分はどうしたいのか?を突きつけられる社会、訓練を余儀なくされる都市なんです。そこで揉まれてもがいて自問自答して確かめられたからこそ、自分がどんどんクリアになって、自分の輪郭も解像度も上がった気がします。 子どもにも、親が用意したレールではなく、彼ら自身に歩みたい道を考えさせる。親は選択肢を与えたり、考える手助けをするだけ。そんな子育て、というか人間育成の本質を学べたと思います。自分に正直なことと、エゴイスティックを履き違えないようにしながら、これまでと同じように、自分に嘘をつかずに生きて、その責任はきちんと取る。結果、転んでも傷ついてもそれだけは変わらないと思います。 撮影/浜村菜月(LOVABLE )メイク/古屋明子(アーツ)ヘア/道下大 取材/柏崎恵理