2025年から可能に! NISA口座を「複数」保有する方法。そのメリット・デメリットは?
気をつけるべきこと
メリット・デメリットも把握したところで、NISA口座を複数保有することに興味を出てきた人もいるだろう。移管ができないのはネックだが、資産移動ができないなら、できないなりに気軽に変更できるのも確かだ。 おそらく近い将来、この金融機関の変更の作業も楽になっていく。携帯電話のナンバーポータビリティのような世界観になるだろう。今はまだ紙の書類のやりとりが発生するが、デジタルで完結するものになるといい。 ただ、もし本気でNISA口座を複数保有することに挑戦するなら1点だけ特に気をつけたいことがある。それは、「以前の金融機関における、自動積立設定をオフにしておくこと」だ。 この設定の調整を忘れ、年が明けた1月における最初の買付が以前の金融機関から行われた場合、その1年はそのままそちらを利用し続けるしかなくなる。たとえ年明け前に金融機関の変更手続きを完了していたとしてもだ。気をつけよう。
まとめ
特定の1年において、取引できるNISA口座はひとつだけ。だが、運用だけを行うNISA口座は理論上、金融機関の数だけ作ることができる。 この意外と認知されていない事実は、NISAとの付き合い方をもっと柔軟にしてくれる可能性がある。より自分にあった投資スタイルを確立するのに役立つからだ。 何しろNISA口座は、ある意味生涯の伴侶ともいえる存在になる。しっかり比較検討のうえ、最終判断を下したい。これという金融機関を見つけたら、年間投資枠と相談して、資金をまとめていくといいだろう。 ※本記事は取材対象者の知識と経験に基づいて投資の選定ポイントをまとめたものですが、事例として取り上げたいかなる金融商品の売買をも勧めるものではありません。本記事に記載した情報や意見によって読者に発生した損害や損失については、筆者、発行媒体は一切責任を負いません。投資における最終決定はご自身の判断で行ってください。
長田 真