「ハミルトン ベンチュラ」藤田哲平(sulvam/デザイナー)──特集「これが私の一生モノ時計」
パリ五輪の金メダリストからファッション業界人まで各界の時計好きが愛用している一生モノを公開。sulvamのデザイナー、藤田哲平はハミルトンのベンチュラを選んだ。 【写真を見る】藤田哲平が選ぶ“次の一生モノ時計”は?
藤田哲平 TEPPEI FUJITA ヨウジヤマモトでパタンナーとして経験を積み、2014年に〈sulvam〉を始動。19年春夏からは、パリでコレクションを発表。22年にはフランス法人も立ち上げた。 HAMILTON ベンチュラ 今年9月末にパリにストアをオープンした〈sulvam〉。デザイナー藤田哲平が愛用する一生モノ時計は、ハミルトンのベンチュラ。 「買ったのは7年くらい前。単純に見た目のデザインがカッコよくて。ゴールドのケースに黒の文字盤という組み合わせが、一番男らしくて気に入っています」 自分にとっての時計は、アクセサリーではなく、無造作に使う道具だと語る。 「ベルトも蛇腹で、楽でいいんですよ」と無造作にベルトを指で引っ張って、パチンと手首で鳴らしてみせた。 「サルバムでも、着飾って自分のレベルを上げる服ではなく、寄り添う服を作りたいと思っているんです。だから時計だけが浮いているような身の丈に合わないものは着けたくない。このベンチュラは自分のなかですべてがちょうどいいんです」
藤田哲平が選ぶ“次の一生モノ時計”は?
「今、新品で購入することができる次の一生モノ時計の候補は?」の問いに、藤田哲平が答えた。 「一生モノ時計はベンチュラ以外に考えられない」と断言する藤田は、過去にそんなベンチュラを紛失。いま使っているベンチュラは2本目だそうだ。ベンチュラ愛はそれだけに止まらない。友人にギフトとして贈ったこともあるほど、惚れ込んでいるという。 「友人が着けているベンチュラを客観的に見ても、ハマってるんですよ。クセの強いデザインなのに、決して主張しすぎない。不思議ですよね」 ベンチュラ以外で、と意地悪な質問をしてみると、グランドセイコーには好感を持っているという。「所有するクルマは60年代の日産グロリア、バイクは84年のカワサキのZ250です。日本のものづくりの先輩たちへのリスペクトという点で、グランドセイコーはいつか欲しいですね」