「国を挙げて発信する契機に」 長崎出身の野田秀樹さん
日本原水爆被害者団体協議会(被団協)がノーベル平和賞に決まった。長崎県出身で、時に原爆が題材の戯曲を発表してきた劇作家・演出家の野田秀樹さんは12日、共同通信の取材に「当事者の方が長年、活動されてきたことにこんな驚くべき形で目を向けられたことは喜ばしい限りですが、大事なのはこれから。日本が国を挙げて核兵器の恐ろしさを発信する契機になれば」と語った。 野田さんは、日本が「核兵器に反対する姿勢を明確にできていなかった」と指摘。これを機に「核兵器が、一瞬で一般市民をジェノサイド(大量殺りく)せしめる兵器であることを、その被爆体験を持つ国として世界に向けて発言してほしい」と話した。