天皇皇后両陛下の能登お見舞いに見える“災害との向き合い方”
(左上の画像) まず、こちらの画面のように、「輪島朝市」に向かう時は、右側の席に両陛下が並んで座られていました。 (右上の画像) 次は、同じ道を戻って避難所に向かう時です。前後に分かれて座られています。 (左下の画像) 避難所からヘリポートに向かう時は、右側に陛下、皇后さまは通路に立たれていました。 ――立ち上がっていらっしゃいますね。 (右下の画像) また、こちらは珠洲市の様子ですが、皇后さまは陛下の後ろの席で、立って手を振られていました。 ――こう見るとよく変化がわかりますね。
こちらは私がスマホで撮影した映像ですが、わかるでしょうか、天皇陛下がご自分で窓を開けられているんです。ガラス越しではなく、直接に目を合わせて励ましたい、という思いだと感じました。 ――映像と画像をみて、皇后さまが立たれていることにも驚きました。一人ひとりと目を合わそうとされていたのかもしれませんね。臨機応変に移動して手を振られているという感じですね。
◾️上空から見て、見舞い――“立体的”な日程
現地の滞在は輪島と珠洲でおよそ5時間。うちヘリコプターでの移動はおよそ1時間でした。両陛下はヘリから地震で海岸が隆起した漁港や、崖崩れが起きた道路、亀裂が入った千枚田、珠洲を襲った津波の被害状況など、奥能登の海岸線をご覧になりました。 知事らから被害状況を聞き、上空から被災地を“面”で見て、避難所では被災者を見る、沿道の人たちに丁寧に手を振る――短い滞在であっても“立体的”な日程だと思いました。 ――ヘリコプターは単なる移動の手段ではなくて、移動の時間も被災地を見舞うという意味があったんですね。
こちらは、2月23日の天皇誕生日に公表された映像です。天皇陛下の向かって左側に置かれているのが珠洲焼のつぼ、皇后さまの右に置かれているのが輪島塗の「飾盆」です。 ――きれいで細かいですね。 両陛下がお二人で選ばれた品々だそうです。能登の伝統工芸品を映し込むことで、被災地の人たちを励まそうとされていると思いました。