世界のサトミナ、いざ ガールズGP連覇狙う―競輪
女子競輪のナンバーワンを決める年末恒例のガールズグランプリ(GP)=29日、静岡競輪場=で、「世界のサトミナ」が今年も躍動しそうだ。 大会連覇を狙う佐藤水菜(26)は、日の丸を背負う自転車ナショナルチームのエースでもある。今秋はトラック種目の世界選手権(デンマーク)で女子ケイリンを制覇。日本女子初の快挙を成し遂げた。向かうところ敵なしとも言える第一人者は「しっかりと、強い走りを見せたい」と誓った。 昨年のガールズGPで初優勝し、年明けからはパリ五輪に向けたナショナルチームの活動に専念した。メダルを目指した同五輪では女子ケイリンで準々決勝、女子スプリントでも3回戦でそれぞれ敗退。「今度こそ結果を」と鉄の意志で10月の世界選手権に臨んだ。 まずは女子スプリントで、この種目日本勢初の表彰台となる3位。そして女子ケイリンで念願の頂点に立った。2021、22年と2年続けて2位に入り、23年は準々決勝敗退。「意気込んで(優勝に)及ばず、さらに意気込んで空回り。だから今回は一レースずつ集中した。最後にいいパフォーマンスを発揮できた」 世界の大舞台で実績を重ねても、あくまで通過点と捉える。他国のライバル選手たちと言葉を交わす中で「(自分が)認められつつあるのかな」と実感しながらも、「まだまだ個のレベルでは世界に及ばない」。さらなる進化へ、余念がない。 五輪イヤーで出場が限られていたガールズケイリンでも強さを見せつけ、11月のGI、競輪祭女子王座戦で完全優勝。年に3試合のGI勝者らに与えられるガールズGPの切符をつかみ取った。 7人が争う大一番の車番は「3」に決定。「3番車は赤色なので、熱いレースを届けられたら」。死角は見当たらない。