助け合いの精神が成せる技? 日本代表LINEがうれしいカオス状態に【IFBB世界選手権の裏話/玻座真陸】
東京・有明コロシアムに世界各国のボディ戦士が集結した「IFBB世界フィットネス選手権」および「男子ワールドカップ」(12月17日~19日)。VITUP! では国際大会の3日間について、さまざまな視点で選手たちを直撃。その中で出てきた裏話を紹介する。今回はメンズフィジーク179cm超級で優勝を飾った玻座真陸選手に話を聞いた。 【フォト】世界で魅せた玻座真の高身長スタイリッシュボディ
――大会中、選手のみなさんがステージ動画を撮影されているシーンが印象的でした。撮影担当を決めたりしたんですか? 「いえ、とくに決めていなくて、『誰かひとりは動画を撮って送ってくれたら』という感じでした。結局、選手みんなが撮っていましたね(笑)」 ――各々が自主的に撮っていたんですね。 「はい。日本代表選手団のグループLINEがあるんですけど、そこで神田優作選手(ボディビル85kg以下級)が初日に会場の様子を教えてくれていたんです。その後に神田選手が撮ったステージ動画が届いて、これはうれしいなと。それから各々が動画を撮影してLINEにアップし始めた感じですね」 ――LINEがそういった形でも役に立ったと。 「最終的には、予選・決勝・表彰式と全ステージの動画がLINEにアップされるようになりました。ただ、みんな各々のタイミングで撮ってアップするので、ダブっているステージがたくさんあって、探すのが大変でした(笑)。もはや収集がつかなくなっていて、見たいステージがあったらがんばって探し出す感じでした。選手はみんな、自分が舞台でどう見えているか気になりますから」 ――もはやカオス状態ですが、うれしいことですね。動画もそうですが、玻座真選手が大会期間中、これは助かったというサポートはありましたか? 「コーチのみなさんには鈴木雅さんを筆頭に、オイルアップでサポートいただき助かりました。あとはホテルで同部屋だった、田村宣丈さん(メンズフィジークマスターズ、170cm以下級)のサポートがとても助かりましたね。田村さんは国際大会に慣れているので、『こういうタイミングでオイルアップしたほうがいいよ』とか、『このくらいの色合いがいいよ』など親切に教えてくれました。国際大会はもはやタイムスケジュールがないので、田村さんが積極的にリードしてくれていました」 ――ちなみに田村選手とは、同部屋でどんなお話をしたんですか? 「オフシーズンの話などをしました。田村さんは日頃からきっちりされているイメージだったんですけど、『オフは全然きちんとしてないよ』と聞いて意外でした。食事にしても『カップ焼きそばとか、カップラーメンとか好きだし全然食べるよ』とか話してくれて、力を抜いているシーンも見えてほっこりしました(笑)。コーチ、ベテランの方々はもちろん、日本代表みんなで助け合えた大会だったと思います」
取材・文/森本雄大 写真/木村雄大