在職期間は全国最長の10期40年、大分・姫島村長が退任へ…父と合わせ「藤本村政」64年超
長期政権には村政の停滞や多選への批判もつきまとうが、藤本村長は選挙で村が分断された過去の歴史も挙げながら、「小さな村だから、告示までに『あの人がふさわしい』と合意ができる。無投票が一番だ」と意に介する様子はない。
後継に指名され、無投票で次期村長となる元県課長の大海靖治氏(60)は「長年にわたり、村のトップとして本土並みかそれ以上のインフラ整備を手がけてくれた」と評価し、藤本村長の路線を継承する考えだ。40年の節目を機に、年齢や体力面から引退を決めたという藤本村長は「新しい視点で村の将来像を描いてほしい」とエールを送る。
北九州市立大の南博教授(都市政策)は「10期は長すぎた感もあるが、島を二分する激しい選挙が望まれなかった結果だろう。再び無投票で選ばれた新村長は早速、手腕を問われることになる」と指摘する。