我が子を「指示待ち」にしないためには?ぬまっち先生に聞く、自主性を伸ばす実践メソッド!
「家事や勉強に、言わなくても自分から取り組めるようになってほしい」 「自主性を持った子に育ってほしい」 そんな思いはあっても、うまくいかないとつい口を出してしまい、だんだんと子どもが「指示待ち」スタイルになってしまう……そんな悩みを抱える保護者のかたも少なくないのではないでしょうか。 そこで今回は、小学校教諭として子どもの自主性を引き出す実践をされている「ぬまっち先生」こと沼田晶弘先生に、自分からやる子にするコツや、見守り方を教えていただきました。 具体的な実践のヒントも教えていただきましたので、ぜひ参考になさってください。
「自己効力感」を高める挑戦が、子どもの自主性を伸ばす
【失敗は「避ける」ものではない!】 最近、子どもの自主性を育てるために、「自己肯定感を伸ばしたい」と考えるかたが増えているのを感じます。 もちろん大事なことですが、その一方で、そのために失敗を避けたり、失敗を成功とすり替えたりしてしまうと、自主性を伸ばすことにつながらないと考えています。 たとえば、運動会の徒競走で3位だった子に、「パパ(ママ)の中では金メダルだよ」といったお声かけをする……ということはないでしょうか。 気持ちはとてもわかるのですが、3位は3位だと受け止めてあげることも大切です。そうしないと、子どもの「次は1位になろう」とするやる気が芽生えないかもしれません。 だからボクは、自主性を伸ばすには「自己効力感」を高める挑戦をさせることをおすすめしています。 「自己効力感」は「自分はやったらできるんだ」という自信のような感覚です。 がんばって挑戦して成功した体験を通して、子どもたちは「自分はできる」「次もがんばれる」と感じて自分からどんどん挑戦する子に変わっていきます。 もしがんばった結果、失敗しても、失敗から学んで成功につなげられたら、さらに自主性は伸びていくでしょう。 がんばった結果の失敗は、決して悪いことではないのです。
【炊飯器でお米を炊けますか?】 ボクはよく1~2年生の保護者のかたに「お子さんは炊飯器でお米を炊けますか?」と聞いています。 「かえって大変になるから」「まだ危ないから」とさせていないご家庭も多いようです。 もちろん最初のうちは研ぎ水をうまく流せない……など失敗することもあると思います。でも、特別な理由がなければ、まずは子ども扱いせずにやってみてもらいましょう。 とはいえ、すべて任せると時間がかかりますから、10回のうちに3回任せるのでもかまいません。 徐々に子どもが炊飯をマスターすれば、仕事で帰宅が遅くなりそうな時に「ごはんだけ炊いておいてくれる?」と頼めてとても助かるはず。 最初だけやり方や危ないことの回避方法を教える必要がありますが、一度覚えて自主的にできるようになれば、保護者のかたもラクができるようになります。