【阪神】石井大智4200万円増でサイン、長男が生まれアップ分は「おむつとミルク代の足しに」
家庭もマウンドも守り抜く! 阪神石井大智投手(27)が6日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、4200万円増と大幅アップの8200万円でサインした。今季は自己最多56試合に登板し、4勝1敗、30ホールドを挙げて防御率1・48。強力ブルペンの一角としてフル回転した。会見では今年9月に第1子となる長男が誕生したことを明かし、オフには異種トレを行うプランも披露。プロ5年目はさらなる飛躍を遂げる。 【一覧】阪神の契約更改状況 ◇ ◇ ◇ 2倍以上の昇給に、石井の顔から笑みがこぼれた。「ちょうど105%アップです」。右腕の顔をさらにほころばせたのは、愛する息子について問われた時だった。会見の中で今年9月に長男が生まれたことを明かし「かわいいっすね」と幸せ全開。「息子が生まれたんですけど、現時点でもお金がかかるなと感じている。家族のために使っていくのはもちろん、野球に関しても惜しまずに使っていきたい」。アップ分は「おむつとミルク代の足しにできたら」と早くも子煩悩ぶりを見せた。 新米パパは、新たな目標も口にした。「(息子を)球場に連れてきて、記憶があるくらいまでは頑張りたいなと思います」。愛する息子へ父親の勇姿を見せるためにも、さらなるパワーアップを目指す。 今季は56試合の登板で4勝1敗1セーブ30ホールド、被本塁打0の成績を残した。「(来季も)まずは50試合(登板)を目標に」と意気込む右腕は異競技トレで感覚を養う。 今オフは昨年から行う動作解析に加え、ボルダリングやキックボクシングなど、異競技の要素を取り入れる計画だ。ボルダリングは昨年、巨人戸郷が取り入れ、フォークの落ちが良くなったという記事を目にして興味を持った。さっそく同僚の湯浅と兵庫県内の施設へ出向き、約1時間取り組んだ。「指先を鍛えるのが目的なんですけど、体幹とのつながりが大事というところをインストラクターの方と話しています」。 キックボクシングは「歩く感覚で投げる」という独特な表現で説明。「うーん、長くなりますけど(笑い)」と前置きしたうえで「投げる動作ってすごく負担が大きい。だから『歩いてたら勝手にボール出てきた』みたいなイメージです」。負担を最小限にする体の使い方をキックボクシングから取り入れる。 パパとしてさらに強さを増し、プロ5年目となる来季もフル回転を目指す。【山崎健太】 ◆阪神選手の主な異種競技トレーニング 藤川球児らは00年に、野村監督の勧めで日本競輪学校に体験入門。1周333メートルのバンクを60周など、過酷なトレーニングに挑んだ。下柳剛は親友で格闘家の桜庭和志をパートナーに04年、格闘技トレを敢行。東京・高田道場で、ヘッドギアなしのスパーリングでは5分間の打ち合いも演じた。また関本賢太郎は08年、元K-1ジャパン王者のニコラス・ペタスの道場に入門した。また今年1月には森下が、大相撲の高砂部屋へ体験入門。四股200回に始まり、上半身の衣類を脱いでぶつかり稽古にも参戦した。