森ノ宮・屋上トラックは「ヘルスエイド・エアトラック」
森ノ宮・屋上トラックは「ヘルスエイド・エアトラック」 THEPAGE大阪
大阪・森ノ宮の大型商業施設「もりのみやキューズモールBASE」の屋上に設置され、市民ランナーらが自由に走り回るエアトラックの愛称が20日までに決まり、同店でお披露目会が開かれた。運営する東急不動産から森下仁丹(大阪市中央区)がネーミングライツを取得し「ヘルスエイド・エアトラック」と命名した。エアトラック名と同じ「ヘルスエイド」と名付けられた新しい機能性表示食品の発売開始も同時発表。愛称決定と新商品発売のダブル発表で、新ブランド名の浸透を加速させるインパクトの強い広報戦略となった。
6年越しの研究で新ブランド確立
もりのみやキューズモールBASEは、玉造にある森下仁丹本社からほど近い。地元有力企業同士の連携といっていいだろう。エアトラックの愛称決定と新商品発売という「ヘルスエイド」ダブル発表会には、森下仁丹から駒村純一社長自身が出席し、「ヘルスエイド」という新たなブランド確立に向け意気込みを示した。 森下仁丹は今春施行の機能性表示食品制度に基づき消費者庁へ届け出を行い、機能性表示が可能な食品の新ブランド「ヘルスエイド」を立ち上げた。第一弾として、「ビフィーナ」「ローズヒップ」「ヒアルロン酸」の3種類(6商品)を、19日から全国のドラッグストアなどで販売を開始した。 駒村社長は「6年越しで機能性表示食品の開発に打ち込んできた。消費者に必要な情報はすべて公開し、機能性表示食品の信頼を勝ち取り、市場を拡大したい」と、機能性表示食品に対する本格的取り組みを強調。「発売1年をめどに、『ヘルスエイド』商品を20点まで増やし、健康な方にはますます健康になってもらい、健康な期間を少しでも長く持続させるためのお手伝いをしたい」と抱負を語った。
屋上の開放感が「ヘルスエイド」にふさわしい
屋上にある「ヘルスエイド・エアトラック」は1周300メートル。市民ランナーらが無料で自由に走り回れるため、森ノ宮の新名所になりつつある。駒村社長もエアトラックに移動し、キャラクター人形とともに写真撮影などに応じた。 ネーミングライツ取得は3年契約で、契約料などは非公開。駒村社長は「社名の森下仁丹はある程度定着しているのではないか。『ヘルスエイド』はこれからシリーズ展開していくブランドだから、ネーミングライツには、社名ではなく『ヘルスエイド』を選んだ」と話した。 その上で、「屋上トラックのオープンな感覚が心地よい。目標を持って挑戦しているランナーも多いだろうから、『ヘルスエイド』のイメージにふさわしい」と満足げに笑みを浮かべた。 ネーミングライツは、スポーツ施設などにスポンサー企業の社名やブランド名を名称として付けることを認める権利。大阪では「京セラドーム大阪」などで採用されているほか、府立体育会館のネーミングパートナー企業がエディオンに決まり、今年9月から「エディオンアリーナ大阪」の愛称が使用される予定だ。 企業の社会貢献やブランド戦略の重要性が高まる中、社会貢献とブランド浸透を同時に図ることができるネーミングライツ方式はこれから拡大しそうな情勢だ。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)