スペイン王室が危機!? 君主制度存続への険しい道を専門家が解説
プライバシー保護の観点からスペインメディアは様子見
この爆弾発言は、英紙タイムズを含め国際的に大きく報道されたが、スペインでの反応は控えめで、デル・ブルゴに対する反発も起きた。左派の学者で元政治家のエステル・ロペス・バルセロは、共和党員でさえもこうしたプライベートな関係について取り沙汰されることで王妃に同情していると述べた。「レティシアは私の階級の敵であると同時に、家父長制に基づく、プライバシーに対する犯罪の被害者でもあるかもしれない」と彼女はオンラインに投稿した。 著名なメディアでさえ、この事件についてはほとんど無視している。『¡Hola!』の上級編集者は「この件については我々はコメントしたくありません」と語った。前述のジャーナリスト、サルサレホスもこの件には触れず、スペインの憲法問題に詳しい何人かの専門家も、意見をすることを避けた。
デル・ブルゴは当初、『TOWN & COUNTRY』誌の質問にメールで答えることに同意していたが、その後沈黙し今年初めにXアカウントを削除。しかし、後に同SNSに再び現れて、レティシア妃の自撮り写真を再投稿し、「And Nothing More Than the Truth(真実以外の何物でもない)」というタイトルのテレビドキュメンタリーをリリースすることを約束した。一方、ペニャフィエルは、コラムニストを務めていたエル・ムンド紙を解雇されている。 「スペインはプライバシーが尊重される国です。政治家が不倫をしても、メディアに取り上げられることはめったにありません」とヒメネスは言う。彼はフアン・カルロスの象狩り不倫はその一線を越えていたと述べる。「今回の場合、真実かどうかわからないプライベートなことを(レティシア妃に)近い人物が暴露したのですから、ほとんどの人はそれにあまり注意を払っていないと思います」 写真/2015年、フロリダ州セント・オーガスティンの450周年記念式典のために訪米した在位1年目のフェリペ6世とレティシア王妃。