スペイン王室が危機!? 君主制度存続への険しい道を専門家が解説
フェリペ6世国王の治世10年を迎えた今、スペイン王室は深刻な危機に瀕している。昨年末から騒がれているレティシア妃の不倫疑惑、前国王フアン・カルロス1世の複数のスキャンダルによる長期的悪影響、そして、すぐそこまで近づく共和制の足音――。王室の信頼回復と近代化のために彼らがとる戦略とは? ロンドンを拠点とするジャーナリスト、Simon Usborneが『TOWN & COUNTRY』誌に寄稿した。 【写真】黒髪のクール美人!スペイン王室 レティシア王妃のビューティ遍歴 Photos: Getty Images From: TOWN & COUNTRY
現代のシンデレラストーリー
ウィリアム王子がケイト・ミドルトンと結婚する7年前、平凡な家庭出身の写真映えするもう一人の花嫁が、まさに現代的なプリンセスのモデルを作り上げた。2004年の春、レティシア・オルティス・ロカソラーノは、750年の歴史を持つブルボン王朝の一員でスペイン王位継承者である颯爽としたアストゥリアス公フェリペ王子と腕を組んでいた。
噂の絶えなかったプレイボーイ王子
レティシアと結婚することで、フェリペは長年の噂や憶測に終止符を打った。36歳で日焼けした元オリンピックヨット選手のフェリペは、それまでノルウェー人モデルからリヒテンシュタインの王女、モデルからソーシャライトに転身したアメリカ人ジジ・ハワードまで、耳目を集める女性たちとの交際がたびたび噂されていた。
平民からプリンセスへ
当時31歳だったレティシアは、ジャーナリストと看護師の両親を持つ中流階級出身の娘であり、ケイト・ミドルトン同様に“平民”として知られていた。一方で、彼女はケイトと違って、離婚経験があり、キャリアを確立した女性でもあった。スペインのTV局ニュースキャスターとして世界を飛び回り、米同時多発テロが起きた直後にはグラウンドゼロからリポート。噂によるとその翌年に、フェリペが共通の友人にディナーのセッティングを依頼して、そこで2人は意気投合したと言われている。 写真/ジャーナリストとして活躍していたレティシア・オルティス。