【高校ラグビー】聖地花園への切符をかけた戦い “敵なし”強豪校がまさかの苦戦 いつもと違う愛知県大会 決勝は11月16日(土)中部大学春日丘vs名古屋
しかし、二木久善監督は動じていなかった。これまでは目の前の相手を倒すために一戦必勝で試合に臨んでいたという。 「ことしは春日丘を倒すことだけを考えていた」 そう話す二木監督は、栄徳相手に苦戦することは想定の範囲内。最後は逆転のトライを奪い、28対22で勝利し春日丘への挑戦権を得た。 名古屋は、これまで3年生全員が25人いるベンチ入りメンバーに入っていた。しかし、ことし初めて3年生をメンバーから外す決断をした。 これは本気で花園に行くという決意の表れ。すべては春日丘を倒すため。二木監督はロースコアの試合展開で勝機を見出す考えだ。 ■「他人のためのプレー」→「いち早く大人に」 最後に両校の監督に高校ラグビーの魅力を尋ねた。 春日丘の宮地監督は「他人のため」にプレーすることで、生徒たちがいち早く大人になっていくと感じている。チームメートのために体を張るラグビーは最後、精神面が技術面を上回るという。ちなみに宮地監督も「部員のために」教員になってから毎朝5時起きの生活を続けている。 朝はいいアイデアが思いつくのだという。ラグビー未経験の宮地監督、人より経験が足りていない自覚があったからこそ、人よりたくさん考え、行動することを心掛けている。 ■「3年生の気持ちをプレーから感じ取って」 一方、名古屋の二木監督は「3年生の気持ちをプレーから感じ取ってほしい」と話す。どんな高校で、どんな環境でラグビーをしていたかは人それぞれだが、3年間の集大成としてプレーする選手たちには、人の心を動かすパワーを持っている。 初めて3年生をメンバー外にするという苦渋の決断をしたからこそ、ことしのチームはさらに気持ちが出たプレーを見せてくれるはずだ。
CBCテレビ