35歳課長が青ざめた…「不倫相手をえこひいき」して主任にしたら、妻と部下から「まさかの反撃」
ナイル株式会社が運営する恋愛・婚活メディア「出会いコンパス」の調査(10~40代の社会人男女566人対象)によると、30.4%もの回答者が「今までに社内恋愛をした経験はある」と答えたという。しかし独身者同士であっても色々リスクがある社内恋愛、ましてやそれが「不倫関係」だったとしたら……。 【マンガ】3500万の住宅ローン組んだ「年収700万夫婦」、「地獄を見た」ワケ 部下と社内不倫をしていたある男性の事例をもとに、社会保険労務士の木村政美氏が社内恋愛のリスクや対処法について解説する。
営業部の上司と部下が「男女の仲」になるまで
A沢さん(35歳、男性、仮名=以下の人物名も同様)は、大学卒業後甲社(都内にある雑貨メーカーで従業員数300名)に入社し、以来営業畑を歩んできた。昨年1月、会社の方針で女性向け製品の販売促進のために営業2課が発足し、課長に昇進したA沢さんは、営業未経験者を含む10名の女性メンバーに個々のレベルに応じた指導を行うことでやる気を引き出し、自ら率先して販路の開拓に動き回った。その甲斐あって、課内の売上実績は発足6か月目にして会社全体の30%を占めるまでになった。 昨年6月末、メンバーの1人が退職したので、7月からB中さん(28歳、女性)が新たなメンバーとして加わった。当初は営業経験が長いC田主任(30歳、女性)が中途採用のB中さんを直接指導する予定だったが、アプローチを掛けていた会社との大口取引がまとまり忙しくなったので、かわりにA沢さんが指導係になった。B中さんは営業未経験者だが、「1日でも早く仕事を覚え、一人前の営業パーソンになりたい」という強い思いがあり、その気持ちに答えるべく、A沢さんの指導にも熱が入った。 10月上旬。B中さんはC田主任との交代で乙社の営業担当になった。ところが乙社長(男性)が、 「担当をC田主任に戻さないと、貴社の製品はもう扱わない」 と言い出した。B中さんがいくら理由を尋ねても答えず、乙社を訪ねても門前払いの日々が続く中、悩みに悩んだB中さんは、A沢さんに担当替えを直訴した。 「C田さんは大口案件で手いっぱいだから、君にがんばってもらうしかない。明日、私も一緒に乙社に行き事情を確かめよう」 A沢さんは乙社長にアポを取ろうとしたが、電話に出た社員から、「社長は出張中で1週間後にならないと戻らない」と言われた。ますます落ち込むB中さんを心配したA沢さんは「LINEで相談に乗るから、業務報告や悩み事を入れてくれ。ただしプライベートで使っているので、他のメンバーには内緒にしてほしい」と言った。 翌日からB中さんは毎日、乙社の件や他の業務に関してA沢さんのLINEに詳細な報告を入れ、指示を仰いだ。そして10日後。 「午前中、乙社長と会ってきました。勇気を出して、C田主任への担当替えはできないと丁寧にお話ししたところ、承知してくれました。どうも乙社長はC田主任のことが好きだったみたいで、会えないのを気にしてました。とりあえず無事に解決したのは、課長が毎日LINEで励まして下さったおかげです。ありがとうございました。これからもっともっと頑張りますので、ご指導よろしくお願いいたします」 この文にグッと来たA沢さんは、B中さんに対し、部下に向けるものとは違う好意を抱いた。 その後も、A沢さんとB中さんは毎日LINEのやり取りを続けていたが、やがて話題は仕事のことから趣味や休日の過ごし方など、プライベートなことまで及び、回数も増えていった。その中でB中さんもA沢さんを男性として意識するようになり、年が明けるとA沢さんは仕事が終わってから1人暮らしのB中さんのアパートで一緒に過ごし、週末は2人でデートを楽しんだ。