老後にもらえる年金は10万円ほどです…定年退職後も働く予定なのですが、「再雇用」と「再就職」のどちらのほうが収入は多くなるのでしょうか?
再雇用と再就職のメリット・デメリット
再雇用か再就職を選ぶ際は、収入だけでなく、それぞれのメリット・デメリットも加味して検討することが大切です。 再雇用の場合は、自分で新たに仕事探しをする必要がなく、同じ環境で働き続けられるケースが多いでしょう。これまでの経験やスキルを生かせる点が、メリットのひとつです。ただし、同じような業務にもかかわらず収入が下がる可能性がある点や、以前の部下が上司になる場合もある点がデメリットだと感じるかもしれません。 再就職の場合は、人間関係をリセットして、新しい仕事にチャレンジできるメリットがあります。プライベートを優先するために、負担の少ない仕事を選ぶことも可能です。しかしシニア向けの求人では選択肢が狭まるため、なかなか再就職先が決まらないケースもあるでしょう。
再雇用と再就職で、どちらの収入が多くなるかは一概に言えない……両者のメリット・デメリットも考慮したうえで検討しよう
再雇用と再就職の収入を厳密に比較するデータはないため、どちらの収入が多くなるかは一概に言えません。 しかし公的機関などのデータを基に調べてみたところ、再雇用では、大半のケースで定年前よりも収入は下がり、50~75%未満になった方が最も多いことが分かりました。また再就職では、55~59歳までの平均年収を100%とすると、60~64歳でおよそ81.7%、65~69歳でおよそ64.9%になることが分かりました。 定年後も働く場合は、収入だけでなく、再雇用と再就職のメリット・デメリットを考慮して最適な仕事を探すことが大切です。「同じ環境でそのまま仕事を続けたい」「プライベートを優先できる仕事がよい」「新しいことにチャレンジしたい」など、定年後の働き方で重視したいポイントを決めて、自分に合った選択肢から選ぶとよいでしょう。 出典 総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支 <4>65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 表2 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)及び65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の家計収支-2023年-(19ページ) 株式会社リクルート ジョブズリサーチセンター 【基本報告書】シニア層の就業実態・意識調査2023 ―個人編60~74歳― Part2 これまでの仕事経験 13. 継続雇用での給与の変化(25ページ) 国税庁長官官房企画課 令和5年分民間給与実態統計調査-調査結果報告- 調査結果(統計表) 第10表 事業所規模別及び年齢階層別の給与所得者数・給与額 その3 平均給与(170ページ) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部