元TOKIO・山口達也さんアルコール依存症振り返る 福島県南相馬市で講演、座談会 多くの人の支えに感謝
人気グループ「TOKIO」の元メンバー山口達也さんが自身の経験を基にアルコール依存症について振り返る講演会や座談会が3日、福島県南相馬市原町区の市民文化会館ゆめはっとで開かれた。 県精神保健福祉協会ふくしま心のケアセンターの市民公開講座で、同センターが毎年テーマを変えて開催している。今年はお酒が関係した自殺者を食い止めるため、アルコールについて企画した。県内外の依存症当事者やその支援者、関心のある県民ら約650人が参加した。 講演会では山口さんが「アルコール依存症からの回復~誰かに支えられて~」と題して話した。20代は「お酒が人生の中心で、最大の味方だった」と説明。35歳ごろから自宅で周りの目を気にせず飲むようになったと振り返った。2018(平成30)年に芸能界を去り断酒を始めたが、2020(令和2)年に飲酒運転事故を起こし、自身の危うさを自覚したという。「自分のことを認められず、自己肯定感が低かった」と当時を分析。多くの人の支えに感謝し、「誰でも支える側にも支えられる側にもなり得る。お互い支え合って生きていこう」と語った。
座談会には山口さんや、ふくしま心のケアセンターの前田正治所長、相馬うぐいす断酒会の渋佐克之さん、相馬広域こころのケアセンターなごみの米倉一磨センター長が登壇。それぞれの視点でアルコール依存症について考えた。