広島・ドラ1佐々木 鉄人ロード歩む 目指すは背番号10の大先輩・金本 勝負強く息の長い選手に
広島は17日、広島市内のホテルで新入団選手発表会見を行い、新人8選手がプロとしての第一歩を踏み出した。ドラフト1位・佐々木泰内野手(21)=青学大=は“鉄人ロード”を歩むことを宣言。同じ背番号10をつけてカープをけん引した金本知憲氏(56)のように強靱(きょうじん)な肉体を作り上げて息の長い活躍をしていくことを誓った。 【写真】入団発表のど真ん中で 新井監督が若すぎるwww 鯉党のハートをつかむには十分だった。希望のまなざしを向ける会場に詰めかけた約500人のカープファンの前で佐々木は言った。「自分の持ち味は長打力と勝負強いバッティング。ファンの方にはチャンスで自分に回ってきたら必ず打ってくれるという思いにさせるので、期待して待っていてください」。その瞬間に巻き起こった割れんばかりの拍手がドラ1への期待の大きさを物語っていた。 背番号「10」。質疑応答を終えて、ユニホームに袖を通すと瞬く間に無数のフラッシュとシャッター音が鳴り渡った。「自分の名前と背番号が入った広島カープのユニホームを見て、改めてカーブに入団できるんだっていう思いが強くなって、さらにうれしさが増しました」。会見終了後には背番号の部分を上にして、丁寧にたたんだ新たな“戦闘服”をまじまじと見つめた。 カープの10番は金本知憲氏が1992年から02年までの11年間着用し、スターへの階段を駆け上がった。偉大な先輩が身につけていた番号を継承する佐々木は「金本さんが広島の時に10番をつけて、すごい活躍をされていたのも知っている。その番号を自分に任せてくださったことに関して、すごい期待されていると感じているので、その期待に応えられるように頑張りたいです」と受け止めて闘志を燃やした。 金本氏の代名詞と言えば世界記録である1492試合連続フルイニング出場に象徴される強靱な肉体。どんな時でも試合に出続けた姿は『鉄人』と称された。新井監督は「カープの10番は金本さんという印象が強い。金本さんのように勝負強く、体も強く、息の長い選手になってもらいたい」と期待。佐々木自身も「体の強さは売りにしてやってきている部分でもある。プロの舞台で年間を通して戦い抜ける体を、また一からつくれたらいいかなと思う」と呼応した。 11月の神宮大会で脱臼した左肩に関しては「とりあえず年内はノースイングで今は手術しない方向でリハビリをやっている状況」と説明。新井監督からは「焦る必要はないから」と声をかけられた。はやる気持ちを抑えながら完治最優先、そこから“鉄人ロード”をまい進していく。 ◇佐々木 泰(ささき・たい) 2002年12月24日生まれ、21歳。岐阜県大垣市出身。右投げ右打ち。内野手。178センチ、82キロ。小野小1年から小野野球少年団で野球を始め、東中では岐阜ボーイズに所属。県岐阜商では1年春から4番を務め、高校通算41本塁打。青学大では1年春からリーグ戦デビューし、4本塁打を放つなどして三塁でベストナインを獲得。50メートル走6秒1、遠投100メートル。