泥沼裁判状態のアラン・ドロン、家庭内暴力を繰り返してきた過去とは?
アラン・ドロンは若い頃から華麗な恋愛遍歴を重ねながらも粗暴な面を持ち合わせ、家庭内で暴力をふるってきた。「ル・パリジャン」紙によれば、昨年アラン・ドロンの同居人として報じられた日本人のヒロミもアラン・ドロンの暴力にさらされていたそうだ。彼の子どもたちも辛かった家庭環境を語っている。 【写真】アラン・ドロンと子どもたち 肋骨8本を骨折、そして鼻は2度骨折。アラン・ドロンの息子のひとり、アラン=ファビアン・ドロンは2013年、「ヴァニティ・フェア・イタリア」誌の取材を受け、ロワレ地方のドーシーに住んでいた少年の頃、母ロザリー・ファン・ブレーメンの顔が腫れあがった事件を語った。田舎の大地所の閉ざされた空間を支配するのは恐怖だった。アラン・ドロンの怒りは、一緒に暮らす相手めがけて鞭のように降りおろされた。アラン=ファビアンは嵐が過ぎ去るのを待つことを身につけた。「肋骨8本を骨折し、鼻は2度骨折。母はそのような仕打ちを受けるだけのことをしたのだろうか」とイタリアの雑誌に語っている。息子の衝撃発言に対し、アラン・ドロンは数日後、ル・パリジャン紙で反論している。「(記事を読んで)ぞっとしたし悲しい。アラン=ファビアンの姉や母も悲しんでいる」と言うと、「ありもしないことを並べ立てて、息子はどうしようもない。金のためにセンセーショナルなことを言っているだけだ」と切り捨てた。一方、母のロザリー・ファン・ブレーメンはこの件に関して黙して語らず、実際にはどうだったのか、大きな謎が残った。しかしこうした暴力の記憶を語ったのはアラン=ファビアンだけではない。彼の周囲の人々も、とりわけ女性に対する態度についてあまりかんばしくない話をしている。 現在、88歳のアラン・ドロンは、何ヶ月にもわたる家族騒動に巻き込まれている。しかも同居人だった66歳の日本人女性、ヒロミにも暴力を振るったことが伝えられている。ヒロミは2023年7月、俳優の子どもたち(アントニー、アラン=ファビアン、アヌーシュカ)から弱者虐待をおこなったとして訴えられ、アラン・ドロンが住むドーシーの屋敷から追い出された。彼女に対しては「モラルハラスメント」、「弱者虐待」、「監禁」、「動物への暴力」の告発がなされている。しかし、2024年1月23日のル・パリジャン紙に公表された国家憲兵隊の調査結果によれば、事態はもっと複雑なようだ。2019年に脳卒中で倒れたアラン・ドロンは、以前従業員と雇い主の関係にあったヒロミとの関係について、2人の間には、ある種の愛情が存在していたと答えている。さらにヒロミから殴られたことがあるかと聞かれ、こんなふうにも答えているのだ。「ああ、私が彼女にイライラして、彼女を殴ったお返しにね」と言うと平手打ちのジェスチャーをしてみせた。ヒロミが2010年、友人のひとりに宛てて書いた10ページにわたる手紙には、スター俳優から何度も暴力を振るわれたことが綴られている。この手紙は証拠書類として提出された。