47㎡、2人暮らし。好きなものだけが並ぶ部屋で暮らす、ひでまるさんの「ダウンサイジングストーリー」
今、なぜ暮らしを「ダウンサイジング」? 人生が回り始めた私の「ダウンサイジングストーリー」
何がきっかけで、どうやってものを減らし、その結果どう変わった? 気になるのは、その詳細。家をすっきりさせることで暮らしを前向きに転換した方のリアルな体験談は、あなたがダウンサイジングに着手する、何よりのモチベーションになるはず。
ひでまる(安藤秀通)さん
・家族構成:パートナー ・間取り:1LDK 広さ:47㎡ インテリア&整理収納のサポートをするルームスタイリスト(写真右)。SNSでの発信が話題に。著書『47㎡、2人暮らし 大好きだけが並ぶ部屋作り』(小学館)が好評。
ダウンサイジングして どう人生が変わった?
・自分とパートナーのことを周囲に伝え、本来の自分らしさをオープンにできた ・会社員を辞め、本当に自分がやりたい仕事を始められた ・将来の人生設計を具体的に考えられるようになった 【写真】植物は、ひでまるさんにとって癒しを与えてくれるかけがえのないもの。リビングには、約70種類、100鉢以上のグリーンが飾られている。2019年にこの家に引っ越してきたときには、ポトス1鉢しかなかったというから驚き。視界に入るすべてが〝好きなもの〞で満たされているので、部屋が活力を生み出す源に。
家具、服、ガラクタを80%に減 持ち物を5分の1に減らしたら大切にしたい人やものが明確に
ひでまるさんがパートナーとともに、この47㎡の家に越してきたのは、今から約5年前。当時は現在寝室にしている部屋は、ほぼ物置き小屋、中に何が入っているか忘れた箱が積み上がり、Tシャツ700枚(!)をはじめ大量の服やものを所有していたと言います。 「素敵な暮らしをしたいとデザイン性のあるこの部屋に越してきたのに、ものが占領して身動きが取れない状態。片付けようと思う心の余裕すら持てずにいました」 しかしコロナ禍で在宅仕事が増え「このままではまずい」と一念発起。近所の公民館で整理収納アドバイザーの講座が開催されると知り、受講することにしました。当時は雑貨店などを運営する会社に勤め、ディスプレイやカラーリングの知識もあったひでまるさん。 「インテリアも好きだったので、『整理収納もできるはず』と勘違いしていたんです(笑)。けれど講座で〝人と物の適切な関係性〟を初めて学び、『自分は不用なものばかりに囲まれて生きてきたのかも』と、強いショックを受けました」 その日の夕方から約2カ月間、プライベートの時間ほぼ全部を使って整理を始めました。30足持っていた靴を3足に、10枚あったパンツを5枚に……という具合に、物を5分の1に減らしたのです。 「最後の片付けが終わったとき、不思議と涙があふれてきました。いろんな記憶が走馬灯のように巡り、おいおい泣けてしまったんです」──ひでまるさん